菜の花座6月公演『ダンスホールMitsu』、ダンスホールだからねぇ、ダンスシーンあって当たり前。音楽大好き人間としちゃ、それ以外にもソロのダンスも数曲、さらにはコミカルな場つなぎもダンス仕立てにしている。
ジャンルはスイングあり、チャールストンあり、スローバラードあり、ロックあり、ニューオーリンズジャズにタンゴまで。付き合わされる役者たちも大変、同情するよ。
しかも、ダンスは苦手、って言うよりはるか彼方で縁遠いって人たちが多いんだ。えっ?踊るの。タンゴってどんなダンス?むりやり役にはめ込まれたメンバーはパニック、ダンス教室にまで通い始めたりしてる。
わざわざ、習い事なんてできないよ、って人たちのために、昨夜は地元のダンス愛好家の方に来ていただいて教えを乞うた。
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1時間半みっちり、タンゴの初歩、基本ステップを叩き込んでもらった。こっちはいつも通りビデオ担当、大切なポイントを記録して数日内にDVDで配る役だ。
みんな楽しそうに教わっている。音楽、ダンスてのは、人をウキウキさせるなぁ。それはとてもいいことだ。が、
ちょっとステップに固執しちゃいないか?なんか、間違えずに足を踏み出すことに夢中になって、なんかぎこちないんだけど。もっと、音楽を感じて欲しいし、ダンスを楽しんでもらいたいんだが、どうも、ステップを覚えることで精一杯って感じだ。
舞台に再現するのはダンス教習所じゃないんだからさぁ、もっとゆったり楽しんで踊ってくれないと。
貴重な講習じゃあったが、どうも、劇団員が間近な公演で演じるダンスホールシーンじゃないよな、これ。
ってことで教わったステップは大切にしながら、大正時代のダンスホールっぽく踊ることを要求した。簡単に言い切っちまえば、ステップとか基本とかどうでもいい。それよりか、ダンスを楽しむ男女を演じて欲しい。
どうするか?
真似ることだよ。見よう見まねでそれらしく見せることだよ。芝居なんて所詮、絵空事。お約束の中で観客に疑似リアルを感じさせられるかどうかが勝負だ。ダンスに関して言うなら、誰も正いタンゴを求めちゃいない。大会で採点されるような見事なステップなんて必要ない。要はそれらしく場が作れていればいいんだ。
習い事は大切だ。地道に励んで己のものにすれば、それは役者としても大きな力量となる。が、それはどこまで日々の精進の果てに手に入る特技だ。今ここにある危機に役立つものじゃぁない。
2週間に迫った本番、習うより真似ろ!なのさ。
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