菜の花座公演『フェイクVsフェイク』、公演を2本の作品で組むってのも新しい試みじゃあるよな。フェイクニュースの裏と表、1時間の中編で描いて繋げた。
悪評?「菜の花座の芝居って長い!」を払拭する効果はあったと思う。Netflixとかテレビドラマ、50分から1時間で次回に続く、だろ、見る側の集中力、忍耐力には1時間もので前半、後半てのは理に適っているんだよ。
なんて、勝手にほざいておくさ。
演出を二人の団員にお任せした、てのも初の試みだ。
台本書く前から、2人をセレクトして、それぞれの得意としそうな設定とキャスティングを考えてから書き始めたんだ。ここら辺の気配りは、座長ならではだぜ、なぁんて、またまた自惚れだ。
視力、体力、気力の衰えで、夜な夜な稽古に通うのが億劫になってたってことが偽らざる理由だが、名目としちゃ、新しい演出家が育って欲しい、真新しい舞台作りをして欲しい、体制変革のソフトランディングをって意図もあった。
うん、時には他人に任せてみるもんだなぁ!
ええーっ、そんな演出する?とか、それ、可能性あるあるだよ、なんて、俺じゃとても思いつかないシーンが幾つかあった。
電信柱を登場人物が押して出て来るとか、
場転をブルーのホリライトでシルエット見せながら行うとか。カルト教祖の衣装がチマチョゴリ風なんて、「あっと驚く為五郎」(これ教祖のセリフ)だったな。
台本に囚われず、役者たちを自由に動かしていたのも良かった。
でも、一番効果的だったのは、役者たちと自由に意見出し合いながら作っていけたってことみたいだな。明るく楽しく稽古が出来たってすごく喜んでいた。座長様の演出では、すべて指示待ちの北朝鮮金正恩体制になっちまってたからな。大いに反省しなちゃ。とは言うものの、セリフの言い回しや間の取り方なんかは、理屈じゃないからね、そこんとこあと0.2秒早く!なんて理由聞かれたって説明できるものじゃないもの。次回からは、こちらで指定する前に役者に考えさせるってやり方も取り入れていかないと、いかんなぁ。
後をしっかり引き継いでくれる演出家が二人も育ったってことも大きな成果だが、一度身を引いて任せきりにしてみて、よしっ、今度は俺が!って意欲がムラムラと湧き上がってきたのも想定外の効果だった!
打ち上げじゃ、次回6月公演は、誰がなんと言おうと、俺が演出するぞ、覚悟せい!って宣言した。
とかく意欲がすり減って行く後期高齢者を奮い立たせてくれたってのは大いに感謝だぜ。
もっとも、役者たち、また上からガミガミ押し付けられるのか、やれやれってうんざり気分だろうけどな。
なんのなんの、そんなこたぁ、お構いなしだぜ。君ら、まだまだ足りない部分がたんとあるんだからな。来年はビシバシ行くぜ!
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