ステージおきたま

無農薬百姓33年
舞台作り続けて22年
がむしゃら走り6年
コントとランとご飯パンにうつつを抜かす老いの輝き

雨雨降れ降れ

2016-06-10 08:15:20 | 農業

 えーっ、なに!糠野目、降ってんじゃん。和田はお湿りにもならない、短時間のミスト程度だっていうのに。もう!不公平だっ!その間、たっの8キロだよ。どうして、そうなるんだよ。って腹立てたってどうにもならない。わかってる。でも、ついつい、気まぐれな雨雲を呪い、不確かな天気予報に毒付き、さっさと乾いた地面にため息をつきたくなるんだよ。もう、畑はぱさぱさ!これじゃ、播いた大豆だって芽が出るわけがない。せっかくここまで虫にも食われず順調におがってきた期待の星キャベツとブロッコリーも萎れ気味だ。たっぷり実をつけたブルーベリー、水が欲しいって嘆いているよ。天気予報じゃ、次の雨降りは3日後の月曜日。待てないよ、とてもとても。ブルーベリーには水やりすることにしよう。

 そうだ、去年も今頃はカラカラ天気だった。たしか1か月くらい晴天が続いて、野菜たちにも緊急放水を繰り返したんだった。田んぼも水が来なくて、上の方と水の奪い合いになりかけた。険悪な雰囲気が広がり、日にちを決めて水を入れる番水に入った翌日、ついに待ちに待った雨が降った。それも土砂降り。

 今年はあの雪の少なさだったから、田んぼの水はずいぶん心配した。山にゃ地下水、蓄えられていないよ、きっと。田植えだって、満足にできるかどうか?ところがね、意外なことに、堰の水は枯れることなく流れて来ている。上で水を止められることもなく、必要十分に我が家の田にも流れ込んでいる。田んぼの代掻きを丁寧にしたお陰で、水持ちもよく、ここまで田が干上がるようなことはない。もちろん、地下水くみ上げの田んぼも、水は豊富。少雪の影響、どうなってんだ?自然の仕組みって、人間ごときには計り知れない部分があるってことだ。天気の良い分、稲の生育はいたって順調。すくすく育った稲が、風のリズムを楽しむように揺れている。

 畑の作物も、すべてがすべて乾燥に弱いってわけじゃない。イチゴなんか、カラカラの土にしっかり根を張って、連日、真っ赤な実をこれでもかっていうほど、提供し続けてくれている。大きく膨らんだ玉ねぎ、ニンニクも、この晴天続きは、収穫にはもってこいだ。雨が来るぎりぎりまで待って、堀上げることにしよう。雨が降らないことも恨めしいが、あと数週間もすれば、今度は、降り続ける雨を呪うことになる。太陽が照り輝き、雨が降り注いで、畑も田んぼも上手く行く。呪いの言葉などもっての他、ただひたすら、乞い願うばかりのこと、それぞ正しき自然とのお付き合いというもんだ。

 

 

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種まきゴンベエをご存知か

2016-06-09 08:27:13 | 農業

 神さんから、畑栽培権は奪取したものの、こればっかりは、一人でやり切る自信がない。かと言って、5畝近い畑を更地にしておくのは精神衛生上よろしくない。なにも植わっていない土地を、草だらけにしないために、定期的に耕耘作業するなんど、どう考えたって非生産的かつ不毛でうんざりする。うーん、どうしたものか?

 豆畑だ。数種の大豆と小豆を撒く。一人でやってやれないことはない、とは思ったが、なんせこの10年以上、神さんにお任せ分野になっている。播種から補植まで、ノウハウは神さんの脳裏にある。去年収穫し、脱穀はしたものの選別もせずほったらかしてある豆たちから、種を選び出す作業も、ちまちま仕事で、気乗りしない。人間、やっぱり得意不得意、得手不得手、好き嫌いってものが、仕事についてだってあるのだ。

 思い悩みつつも、畑の準備だけはしておいた。一面雑草に覆われた豆畑に軽く堆肥を撒き、耕耘。さらに2週間後に再度トラクターかけ。二度耕すことで、草が完全にすき込まれ、土もさらさらの砂漠状態になる。あとは、うーん、どうしよう?天気が続いているし明日明後日には雨の予報で、種まきにはもってこいなんだが。

 1か月に2度帰宅する神さん、午後だけは空いてる、と言う。よしっ、やるか!まずは、二人手分けして種豆の選別、味噌用黄色大豆、茶豆、青豆、黒豆、紅大豆、それと小豆。以前は鞍掛け豆とか、青も黒も丸と平と両方とか、何種類も作っていたが、今は、これら最小限のラインナップに限定、守りの戦いだ。くず豆や、他の品種が入り混じった中から、丁寧にそれぞれの種を取り出す。なんだ、こんな程度で十分だったのか!ヨーグルトの500mlパックに軽く一杯、それぞれの品種の選別が終わった。

 さて、種まきと言えば、ゴンベエ!知人のところから借り受けてくる。この機械、見るからにちゃちだが、豆まきに関しては、大した仕事人だ。この機械、いや、器具と言った方が適切なシンプルさだが、これさえあれば、一定の株間で、どこまでも一直線に播くことができる。もちろん、覆土もしてくれる。

 構造は、いやぁ、よく考えたもんだよな、前の幅広車輪が土を咬み回転すると、それに連動して、種を乗せたベルトコンベアー、ってほどのもんじゃないが、が回って、2粒ずつ種を落として行く。その後ろに土寄せの板が土を被せて行く。最後は後輪で鎮圧だ。そうそう、種が落ちる前には土切り板が溝を掘るように取り付けられてもいる。実に単純だが、種まきに必要な作業のすべてが上手く行くように仕組まれている。種をボックスに入れ、あとは、ただただ、ゴンベエを押していくだけで種まきは完了する。

 凄い!見事だ!農業機械の手本だな。これのおかげで、腰を屈めての辛い種まき作業から解放された。随所に、こうあれかし!の工夫がある。それも、センサーだとか、ICだとか、面倒な先端技術はどこにもない。燃料もいらない。ひたすら、身の丈技術だ。実際に種まきに苦労した人が、必要に迫られて到達した手作り技だ。農業機械には、こんな小さな創意工夫がそちこちにある。それら工夫の数々が、日本の小さな農業を発展させてきた。アメリカ型の大規模農業技術とは真逆の小さな技術、開発途上国などでは、大いに求められるものじゃないだろうか。先端技術の普及に背を向けるつもりはない、が、壊れれば、専門家待ちなんて有様を見ると、こういう人間の手足の延長のような機械技術、もっと大切にしていく必要があるだろうな。

 

 

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公演終えて、また公演!菜の花プラザシニア団第3回公演『クロスロードクロスロード』

2016-06-08 10:56:54 | シニア演劇

 『女たちの満州』が終わって、2日後、早くも次回公演の稽古開始!早い、早すぎる!決めた当人でさえ、せめて1週間の休みはないのか?と、泣きを入れたくなるほどなんだから、引き続き出演する役者は、深く恨みを抱えこんだことだろう。いつか突然、「おのれ!役者をこき使いおって!」と後ろから刺されないとも限らない。そこまでの凶行はなくとも、「辞めさせてもらいます!」くらいの反撃は食らいそうな、立て続けの公演、休みの無さだ。

 次の公演は7月31日(日)、てことは、ぴったり2か月しか猶予がないってことだ。しかも、シニアだ。しかも、2時間超の舞台だ。しかも、歌あり、ダンスあり、だ。公演明け休養なんて贅沢は言ってられないわけだ。まっ、こんなスケジュール組んだところからして間違いなわけだけど、冬場3か月は休止期間、残り9か月に3回の公演とコント大会を入れるとなると、ならして2か月ちょいで1回となるわけだ。じっくり半年くらいかけて納得のいく舞台を作ろう、って意見も出たが、時間掛けりゃいいってもんでもないし、短期集中で乗り切ろうってのが、大方の合意だ、と思う。役者の方は、4つの公演すべてに出るってわけじゃないから、一番ひどいのは演出、そして、作者、つまり僕ってことなんだから。

 次回公演『クロスロード』、稽古が始まって1週間、農閑期限定役者のKさん初登場。その一声、いや、多いですねぇ、人が!そう、多い。どんどん増殖を続けている。ウィルス並みとは言わないが、猫屋敷の猫程度、それも大げさか?には増え続けている。シニア演劇学校が毎年開校・修了するたびに、新メンバーが加入するわけだから、このまま学校が続くととんでもないことになる。宝塚みたいに複数の組に分けて別々に公演活動を展開する、なんてことにもなるやも知れぬ。シニア枯葉組とか、シニア闇夜組とか、シニア黄昏組とか、ってちょっと暗い名前思いつきすぎだろ。

 シニア以外からの新規参加者もいる。この冬の公演には、久しぶりに置農演劇部卒業生が姉妹で加わることが決まっている。もちろん、彼女たちには7月シニア団公演のスタッフもやってもらうつもりでいる。これまでいつだってかすかす、役者探しに四苦八苦、スタッフは行き当たりばったり、なんて無様な有様は無くなる。これからは、出演を目指して、熾烈な役者間競争が始まることだろう。作者がお願いして出てもらう、じゃなくて、出たい役者からお願いされる、うーん、こりゃなかなかに居心地良さげだせぇ。

 役者の要望に沿うために公演回数を増やすとなると、演出も新たに育てなくっちゃならない。既成の作品の上演も、考える必要がありそうだ。人が増えれば、意欲も溢れ出る。今、演出したい人?って手を上げさせたら、確実に何本かの手が上がるに違いない。と、なると選抜方法はどうする?・・・

 なに妄想してんだよ。絵に描いた餅、夢物語に終わらぬよう、せいぜい次の公演も面白い舞台に仕上げなくっちゃね。 

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失敗はならじ!野菜作り

2016-06-07 10:58:59 | 農業

 以前から、我が家の野菜作りには不満があった。でも、口出しはできない。野菜は神さんの神聖侵さざる領域だったからだ。田んぼは僕、野菜は神さん、いつの間にか、そんな棲み分けが確立していた。その昔は、仲良く?一緒に仕事していたものだが、歳が高じるとともに、お互い意固地の度合いも高まり、作業の進め方についてもそれぞれの主張が衝突するようになった。いや、ぶつかりはしない。気弱な僕が負けるのは目に見えていたから、意見が分かれれば、一歩でも二歩でも退くしかない。いつしか、神さんの厳命のままに与えられた仕事をこなすようになっていった。そう、奴隷労働!だ。野菜に関する限り。

 田んぼについても、種まき等、何かと仕切りたがるのだが、なんせ、田んぼ作業の中心は除草機押しと田植え機、バインダー、ハーベスタなど、肉体酷使労働と機械作業だ。神さん、こればっかりは、口は出せても手を出さない。米作りという聖地だけは、死守することができた。

 まっ、僕の仕切り分野、米作りだって、失敗に次ぐ失敗、性懲りもなく反省を繰り返しているわけだが、神さんの野菜の方も、当人の思惑はともかく、決してお見事栽培管理というわけではない。秋野菜はともかく、春夏野菜などまともなものが食卓に上がったためしがない。菜っ葉もキャベツ類も虫食いでずたぼろ、虫さんたちにはご馳走でも、人間様にはどう目をつぶったところで、食い物とは言い難い。見事と感心するのは、ハウス内のトマト栽培と大豆の種まき、これは性格が出て、整然とした仕上がりを見せる。

 傍から見ていて、堆肥が足りないよ、今が除草時なのに、追肥が欲しいところだな、などと、言いたくなることが多いのだが、決して口には出さない。言えば、その4倍返しで反論の矢が降り注ぐ。神さんの失敗の理由は幾つかあって、一つは作業の適期を見誤る、と言うより見失うこと、もう一つ、肥料に対する誤認識だと思っている。適期作業に関しては、春の種まきが遅かったり、大豆の中耕除草の時期を逃したり、他の仕事に熱中していると、大切な作業適期を失してしまうということが多い。堆肥以外の肥料、もちろん有機肥料だが、を使いたがらない。貧栄養の状態を野菜の理想の姿と勘違いしてるようなのだ。だから、春夏野菜などは生育が遅く、虫の集中攻撃を受けて全滅という惨状を繰り返している。失敗の連続を、春夏にキャベツは無理、なんて一般原理化してしまうので、打開するすべも見つからない。

 さて、今年は、神さんが母親の介護で家を空けることが多く、野菜作りの権利が、ようやく僕の方に回って来た。ここは一丁、お見事!と言わぬまでも、ぐうの音も出ない程度に良いものを仕上げて見せて上げましょうじゃありませんか。

 まず、キャベツ、カリフラワー、ブロッコリーは3月末には種を播き、ストーブの前に置いて発芽を促した。小松菜、パクチョイ、ホウレンソウ、春菊など菜ものはビニールトンネルに種まきした。早い時期にスタートさせて、害虫が現れる前に育ててしまおうという作戦だ。もちろん、どちらも堆肥、ぼかしともにたっぷりとすき込んだ畑や苗土を準備した。菜ものは作戦的中、蝶々が卵を産むころには、ちょうど収穫時、葉裏の卵をこそぎ落として、無傷の菜っ葉類を堪能することができた。

 キャベツ族は生育に時間がかかるので、苗が仕立て上がったら、畑に移植と同時に白紗幕のトンネルにして覆った。これで、飛来する蝶や蛾はシャットアウト、結球が始まるまで大切に深窓の令嬢さながら大切に守り育てて、先日、ついに外界デビューを果たした。これから、収穫まで、どんな外敵が現れないとも限らないが、まずは、この生き生きとした様子からすれば、虫は食っても、人間様の取り分まで貪り尽すことはないだろう。

 それにしても、こんな何十個もキャベツ作って、どうすんだ?あっ、そこまでは考えてなかった。せいぜい親戚、知人、友人にふるまうしかないな。まっ、それも上手にできたときの話しだ。

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米作り難行苦行の始まりだぁぁぁ!

2016-06-06 12:40:51 | 農業

 田植えから2週間、、田植え後のつかの間の一休みもこれにてお終い、いよいよ、田の草を相手の苦難の日々が始まる。これから8月はじめの出穂までの間、除草機押し、Uホー除草、手取り除草と試練の数々が待ち受けている。覚悟は、・・できている。

 一つ田に最低で3回、多ければ5回は入る除草機押し、最初は土が締まっていて、辛いんだよなぁ、我慢のしどころだ。へそ下3寸丹田にぐいっと力を込めて、一歩、また一歩と押し出していかなきゃならん。覚悟を決めて、初めの一押し、おおっ?軽いじゃないか!?えっ、どうしたの、このゆるゆる感は?除草機の爪車を無理やり土にかませていかなくても、押すだけで土の中にぬめり込む。あとは押すだけ。下手に先端の舳先を下向きにすると、どこまでももぐっていって、潜水艦さながら?そんなこたぁないが、ずぶずぶとと埋まってしまうほどだ。

 こんなトロトロ土になってるなんて!幸せ!トロトロ、いいんだよ。トロトロがもてはやされんのは、寿司やチャーシューだけのことじゃない。田んぼの土だってトロトロは大歓迎なんだ。土の粒子が細かくなっているっとことだし、つなぎの有機質も増えているってことだから。いいよ、いいばかりだ。苗の根張りも良好だし養分も豊富で生育だって速いはずだ。除草については、願ってもない好都合だ。強引に土を反転させなくても、除草機を押していくだけで、トロトロ土がかき回され、ひっくり返されて、表面の雑草の芽は簡単に埋め込まれる。押した後も表面を塗り壁のように覆って、雑草の芽生えを邪魔してくれる。何より、除草機押しが、楽ぅぅぅぅぅ!20年以上もバカっ正直に堆肥を入れ続けてきた、そのご褒美だね。

 草丈18センチ、苗も順調に育っている。がっしりと根を張りすっくと立ちあがってるやつが多いが、中には、なよなよの軟弱野郎もいる。力強く機械を押して行くと、かき回されて水面に浮いた雑草の根が絡みつき、へなへなと倒れ伏す不甲斐なさ。やれやれ、手間のかかる奴めらだ、1本1本、手を差し伸べてへばりついた雑草の幼生を取り払い、立たせてやる。いいか、次回までには自立せいよ!なんて、説教するまでもない、稲だって、時間があれば、すぐに一丁前になるんだ。今だけ、よちよち歩きの今だけ。人間と同じことだ。押してる時間と立ち止まって、苗をの手助けしている時間と同じ、まったく手間取る。まっ、でも、これは、初回限定の七面くささなんだから、仕方ない。

 なんたって、トロトロ土だから、軟弱苗に対する怒りもほどほどに収まって、作業は順調!と、進んでいったら、なんと、5メートルもの、植え残し!ありゃ、こっちにも!トロトロ土がくれた上機嫌もいっぺんで吹き飛んだ。1本、2本の欠株じゃない。ずらっと5メートルだよ。もう、補植、いったいなにしてたって言うんだ!?ここは神さんに補植を任せた田、全部終わったって言うから、それ信じて、後追い補植には入らなかったんだ。もう!もう!!もう!!!わかった。たとえ家族といえども、信じてはいけない!ってこと。こと、補植に関しては。仕方ない、余り苗を植えておくか。とても2週間の遅れはとりもどせっこないが。

 朝、8時半に始めた除草機押し、途中休憩1回をはさみ、3時間ぴたりで1反3畝終了。終わってしまえば、数々の腹立ちもすべては田を渡る風が遠く吹き去ってくれて、達成感たっぷりの上機嫌だ。このブログ書き終えたら、もう1枚の田んぼにもはいろうか?なんて、絶好調じゃないか。そりゃそうだ。ハーフマラソンを針の筵で走り終えた翌日のこの元気だもの。うーん、これ、ちょっと自慢したっていいよな。って、自慢してるしぃぃ。

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