自然治癒力セラピー協会=Spontaneous Healing Therapy Japan

自然治癒力を発揮させるために、心と体の関係を考えます。

聖書とヴェーダの共通語”AUM”

2015年02月27日 | 健康を実現するための言霊(マントラや真言)

 3つのグナ(属性)とAUM   2・27・2015

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一元論哲学をサンスクリット語でADVAITA と呼ぶ。

以前 ブログでも書いたように"すべては一つの大元に帰一する"

という考え方が一元論の根底にあるが、現象的には様々な形で

顕れ、特に、3化という表現体をとるとされる。

サンスクリット語の、Mithya(unreal)=非実存的で、

maya(illusory)=幻影的なこの現象世界での最終的ゴールは

”悟り”ということだ。

悟ると、この非実存的、幻影的事象に惑わされずに、実質を観て

この現象世界に再び生まれかわることはないという。

 

その悟りのエッセンスの波動が、”Aum”に凝縮される~と先覚者たちは

教える。

 

つまり、Moksha(Salvation)=輪廻転生を繰り返さない

ための智慧を得て悟りを得ると言うことは、現象の奥に存在する本当の

実在と智慧者を被う殻を破ることに他ならない。

 

話を戻して、この”三つで一つ”の例を出せば以下のようになる:

.創造神、維持神、破壊の神 

~ それぞれ、Brahama, Vishunu, Shiva と呼ばれているが

この三神の要素は私たちの本髄、Atman[アートマを体現した人]に

帰結する。

・覚醒、夢、熟睡 ~の三つの段階は、覚醒した意識あるいは、

 超越意識の中で一つに帰る

 ・事象物の三つのグナ(属性)、Tamas, Rajas, Satva*1)は 

人間の持つ神性の中で一つになる。

 身体、話す言葉、心、は本来一つだ ~つまり、心で思う想念は言葉に

なり発せられ、言葉による波動が体調に影響を与え、心身一如であるという

東洋的考え方につながる。

 

AUMがなぜこうした 一成るものの象徴の波動 といえるのだろう?          

ヴェーダ(*2)によると:

”I am One; let Me become Many”

“私は壱なるもの、私をして多岐に成れ“。

一つなる生命が生きとし生けるものの中に流れ、一個の星が無数の星と連なり

延久無辺の一つの宇宙を為す。

風や空や、水や土といった自然の元素は多岐にわたりさまざまな現象を

もたらすがそれも、大自然という一つの営みの中の変化にすぎない。

一成るものは無数に姿を替えて、その本来の姿をくらましながら私たちの

身の回りに多様性をもって存在する。

そういう、私たちの体も然り、皆同じ本質でつくられているのにもかかわらず

一人ひとりの個性は現前と存在する。

地球上に自分とまったく同じ人間がいないのに、人類という大きな枠組みに

くくれば、一つのまとまりにまる。

 

先に上げた言葉と並行して ヴェーダには

”Prajapati vai idam agra asit”(With whom was the Word=言葉はともに在り). 

“Vag vai Paramam Brahman”

(And the word was verily the Supreme Brahman

=その言葉は全能の神にあり), とある。

この言葉の真髄こそ、AUM の波動だ。

 

ここで多くの方は旧約聖書の一節を思い浮かべるに違いない。

まさに そこにも同様のことが書かれている:

These things saith the Amen, the faithful and true witness, 

the beginning of the creation of God”(Revelation 3-14) ~ 

これらの物はAmenという、信仰深き真なる目撃者、神の創造の始まり

でもある。 

これらのモノ、つまり、創造物はすべてAmen(AUM)の波動を言う

(放出して)神の創造されたことの証しをするために、天地創造を神は

創り上げていく。

 

聖書の他のラインには、

”In the beginning was God…All things were made by him 

(the word of OM), and without Him was not anything 

made that was made” (John 1:1,3)

~すべての始まりは神だった・・万物はOMという言葉である神によって造られ、

創造主以外に造られるものは何もなかった。“

ともある。

こうしてみていくと、聖書と Vedaに記述された 神の波動、言葉がAUM

Amenであったと記述され 共通認識が見つけられる。

 

最後に、近代のヨギの中で最も有名な一人、ヴィヴェカナンダの言葉も

参考にご紹介したい。

”神は言葉なり、OMなり”

“原子段階の物質を構成する秩序ある世界を作り上げた力と意識こそ、

AUM の言葉の波動である。それは万物の生きとし生けるものの中に貫く、

神の意思に等しい。”*

 

 

(*1)Tamas~タマスは、鈍感で怠惰、無知で闇、という属性を持ち、

時間帯でいえば、夜7時以降日の入り後自然界が眠りに入る時間帯にあたる。 

Rajas~ラジャスは劇性を持ち、行動的、熱、火、などの属性を持つ。

一日の時間帯では人間が活動的に社会的に働く時間帯にあたる。 

Satva~サットヴァは、純粋、光、聖なる静けさを象徴し、日の出前、

日の入り前の寺院での宗教的儀式が行われる時間帯にあたる。

(*2) Chanodgya Uapnshad6・2・3;Taittiriya Ypanishad 2・6

(*3) 

”To enable the spirits to enter into this process, 

 God breathes forth His own Self as the Power 

 from which is manifested all the realms of relative existence, 

from the most subtle worlds of nearly perfected beings

is the most objective worlds of atomic matter"

from the “OM” by G.Sridhara lyer Omkar Offset Printers,2010



 

 

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