自然治癒力セラピー協会=Spontaneous Healing Therapy Japan

自然治癒力を発揮させるために、心と体の関係を考えます。

乗り物酔い・冷え症・花粉症

2012年10月09日 | 自然治癒力セラピー協会のセラピー

10月9日(水曜日)            経脈について 

私たちの体には、経脈が走っています 

古語に以下のような言葉があります。

”大医は国を治す” 

”大医は未だ病まざるに是を治す”と。

 大医は、名医です。 

名医は国が病んでいても、これを治せる。

名医は多くの人を救い、ひいては、国を救えるということ。

また、人が、未病状態であっても、病の元を治すことができると

定義されています。

続いて、”中医は病めるを治し、下医は病めるを殺す

あります。

ふつうの医者は病人を治す、下手な医者は病人を殺すというわけです。

 

古典には、多くの名著が残っています。 

中国で書かれたものから、日本人によって書かれたものがありますが、

ここでは、中国古典の名著、

素問霊枢(れいすう)・14経発揮・難経 から用語を使用させて

いただいています。

気が流れていない箇所を ”詰まっている” という言い方をします。

体には線路のように、経みゃくが張り巡らされていて、気の通り道

ができています。

どこが詰まっていても、必ず、体のほかの部位に影響をもたらします。

例えば、 私たちは、腕のつまりを軽率に扱いません。

その理由は、腕と肩の付け根を起点として、肱(ひじ)外側から

甲側の人差し指の先にいたる、”手の陽明大腸経”(ようめいだいちょうけい) と、

同じ経路で肱の内側、手の内側を通る ”太陰肺経”(たいいんはいけい)

という大きな経みゃくが そこを走っているからです。

 

さらに 手の3陽経路と 3陰経路、足の 三陽経路 と 三陰経路、

それぞれ、3つづつで、12経脈、体の中心に通じる経みゃくが2脈で

合計14経路という経脈があります。

これらの重大な 経=本幹 と 絡脈(らくみゃく)=枝葉 が 

複雑にからみあって、臓器や頭への気の流れにも

影響を及ぼしています。

 

今日のテーマは元気ということです。 

澤田 健先生(1877年6月12日 - 1938年4月26日)は、

鍼灸の第一権威者ですが 私たちが普段使う、元気 という言葉を

”原気” と言う漢字にあてはめています。

原気には、次の2種類があると述べられています。

先天の原気 と 後天の原気です。

先天とは、私たちが生まれながらに持っている、生命力です。 

後天とは、心肺を通して入ってくる天地間の精気、

さらに、消化器官から入ってくる精気を指します。 

心肺を通してというのは、呼吸を通して、

消化器を通じて入ってくる精気は食べ物から

私たちの体に入ってくるということになります。

 

森林浴が一時、日本でも、流行りましたが、マイナスイオンを

胸いっぱい吸うことで、元気が出るのはこの理由です。

肺を通して大自然の生命力を取り入れるので、天地の間の精気

森林浴から得ます。

また、食べ物に留意する必要があるのも、良いエネルギー源を精気として

取り入れる必要があるからです。

澤田先生は述べています 

 ”この原気こそが、人間を生かす力であり、また、病を治す力である

 薬や治療はこの力の補助調節となすに過ぎない。”

真の治療は、それ故に、この原気を充たしめて、いよいよ、その力

 大ならしむるものでなくてはならぬ。” 

生命力が旺盛となれば、病気などは癒さんとおもはなくても

、ひとりで癒えていくのである。”

 

天地間の精気を”宗気”と呼び、

身体の上焦(じょうしょう)=(肺や心臓の機能)

の作用から取り入れるわけです。

後者の精気のうち、タンパク質と炭水化物は

身体の中焦(ちゅうしょう)=(胃、十二指腸、膵臓、肝臓の機能)

を通して取り入れられ、これを、”営気”といいます。

さらに、脂肪は、身体の下焦(かしょう)=(小腸の機能)

を通して取り入れられ、これを、”衝気”と呼びます。

これら、上中下の焦を三焦(さんしょう)といい、

天地間のエネルギーを取り入れる場所とします。

 

私たちは症状をみて、身体の痛んでいる箇所に問題あるとしているが、

東洋的医療観点からいくと、必ずしも、そうではありません。 

頭痛や腹痛、腰痛があれば、頭、腹、腰に問題があると考えがちです。

しかし、真の原因は、この三焦の異変がエネルギーを 快活順気にして、

体中に回すことができなくなるため、不調変調をきたすと言われています。

 

例えば、足腰の神経痛や冷え症など、は 下焦 の異常からくる場合が多い。

よく、クライアントさんで ”冷え症で、足湯をこまめにしています” 

と言う方がいらっしゃるが、局部(足の裏)を温めるだけでは不十分な理由が、

ここにあります。

つまり、単に 冷えている幹部を温めれば冷え性が治るかといえば、

”寒いから足が冷える” という物理的問題だけではなく、繋がっている体の部位の

気の流れのつまり、を考えてみる必要があります。

そういう時は 臍(へそ)の下あたりが、弾力がなく、腎臓の力が弱くなっている

ことも考えられます。

冷え性体質の人は、疲れやすく感じたり、倦怠感がなかなか、

抜けないということも多いのです。

女性の生理不順や生理痛なども 下焦のほぐしから、ずいぶんと改善されています。

下焦をほぐして、アートマ気=順気の循環がよくなれば、自然と足の冷えも解消されます。

 

死ぬほど 激しい喘息で救急病院に何度も搬送されたことのある、Mさんは、

アートマセラピー歴はまだ、一年余です。(*1)

先週、いつの間にか、生理痛がとれていること、おまけに、花粉アレルギーもすっかり、

今年はなくなったとのご報告を頂きました

これは、体の部位がそれぞれ単独で働いているのではなく 

有機的につながっていることを ご本人の体験を通し示しているわけです。

 

乗り物に酔ったときなどは中焦をほどくといい。 

胃がむかむかしたり、下痢したりするときも、ここのコリやつまりに

原因があるときが多いのです。

 

上焦は、肺や心臓の範囲になるが、ここがつまると、そのコリが肩に上昇します。

逆もまた真なりで、肩や首筋のコリを放っておくと、息切れや心悸亢進や、

時には、頭の神経も圧迫してめまいなどが起こったりする。 

頭とくび、肩から 心肺とはとても影響し合っています。

頭をさらに圧迫していくと、神経症になったりする。 

ですから、上焦は良くほぐすことが大事です。。

 

何事にもバランスが必要です。

上中下をバランスよくほどく。 

この三焦のバランスが整わないとき、さらに、コリが局所を圧迫しているとき、

澤田先生も、

”三焦の異動(状況)が変わることにより、動脈硬化症、高血圧、

 半身性の神経病(主に左半身)、麻痺および不随が起こる場合が多い”

と述べています。

 

話しはもとに戻りますが、腕の経脈の不調は、神経系だけでなく、

人の心持や観念の直接関係しているとお話ししました。 

いわゆる、その経脈上に、ツボ といわれている大事な箇所がありますが、

どのように、体全体に不調を与えているか簡単にお話しいたしましょう。

 

腕の肱(ひじ)内側にある、三里(さんり) と 曲池(きょくち) を例にあげます。

三里が関係している身心の不調として、

”中気” ”半身不随” ”顔面神経麻痺” ”脳貧血” ”蓄膿症”など。

曲池 においては、

皮膚病” ”結膜炎” ”老眼” ”トラホーム” ”頭痛” ”肩こり”など、多種多様に及びます。

ここでは、このような東洋的見解をもって、皆様に、体の簡単な有機的結びつきを

ご理解いただければと思います。

 

肉体はこうしてみると、とても精妙な生命体です。

体の隅々が、経脈でつながれている。 

その経脈が元気を運ぶ、気の通り道となっているわけです。

 

 

 

 

            

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2 コメント

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戸隠しさんへ! (すすき)
2012-10-14 09:58:08
戸隠しさん、わかります!
私も自分の「本質」を知り今まで悩んでいた花粉症や、そして
家族関係までも良くなってきました。
秋のブタクサや芝アレルギーのはずの私ですが今朝も散歩をし、芝刈り後の心地の良い香りを、秋の香りを満喫しました。
返信する
Unknown (戸隠し)
2012-10-14 08:06:53
}いつもお世話になっております。
私も8年程前から酷い花粉症で悩んでいました。
スギやヒノキ、ブタクサ、芝、菊その他も様々な植物などに
強い反応をしてしまい、大量の鼻水と目や耳の奥や気管
などの酷い痒みと痛みで気管の中をたわしで洗い流したい衝動にかられ続け、アレルギーの薬を毎日数種類、その他アレルギーにも影響する持病もある為に多い時で合計10錠
ほどのアレルギーを抑える薬を飲み続けていました。

このセラピーを始めて一年半になります。
今年の春は沢山飲んでいたアレルギーの薬を一錠にしま
したが酷い花粉症状が何も出ずに過ごす事が出来ました。
セラピーの中で自分の本質を
ヴェーダの‘アートマ‘
般若心経の`空‘
などを通しながら知ることにより、花粉に対する恐怖感が取れて、今はマスクを取り外を歩く事も出来るようになり、花粉症の症状だけではなく徐々に持病の改善もされてきています。
また最近は山などの自然の中に足を踏み入れる事が
楽しみになり自然の空気の中、深呼吸をして香りを満喫し
ています。何げない事ですが私は本当に胸がいっぱいに
なるほどの幸福感を感じさせていただいております。

ありがとう御座います。どうかこれからも宜しくお願い致します。

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