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私たちの主が復活したように

2008年03月27日 | トマス小野田神父(SSPX)のひとり言
アヴェ・マリア!

 愛する兄弟の皆様、
 私たちの主イエズス・キリストの御復活の喜びを、再び申し上げます。

 私たちの主イエズス・キリストの復活を黙想すると、その神秘の深さに驚かされます。

 真のメシアを予告し、確認するために天主によって作られたユダヤ教の、正当な指導者であった大祭司カイファが、真のメシアを殺害しようとするなどと、一体、誰が想定したでしょうか?

 真のメシアが、真の天主様が、呪われたように十字架で死去することがあり得ると、一体誰が考えついたでしょうか?

 多くの弟子たちは、「破門」されたメシアにつまずきました。

 多くの人々は、聖母と一部の人々を除いて、イエズス・キリストが「非合法」であり、「合法な」裁判によって断罪されたと、思い込まされていました。何故なら、イエズス・キリストは安息日を「破り」、安息日に奇跡を行って癒やしたからです。律法が人のためにあるのではなく、「人は法のためにある」と彼らは思い込んでいました。
 
 また、イエズス・キリストが告発されたのは、神殿である自らの体を破壊しても3日で建て直すと言い、自らは王であると言ったからです。

 彼らは主張しました。ローマ皇帝以外には王はない、誰であれ自らを王とする者は、ローマ皇帝の友ではない、と。そして、レフェレンダム(国民投票)により、殺人犯の強盗バラバに自由を与えました。真理であるイエズス・キリストには、死を要求したのです。真の天主様を礼拝していたはずのユダヤの大祭司が!メシアをメシアとして確認する義務のあった大祭司が!聖福音によると、妬みのために!

 彼らにとって、キリストの神殿が3日で立て直すことなど、ただ、ありえないことでした。神殿は、人の手作りのものでなければならず、労働の実りであるはずだ、と思っていたからです。

 20世紀において、ルフェーブル大司教は、イエズス・キリストこそが私たちの主、私たちの王である、私たちは皆、真の天主であるイエズス・キリストに従うべきだ、と言い続けていました。イエズス・キリストの教えをそのまま繰り返したのです。カトリックの聖伝の教えをそのまま繰り返したのです。

 ところが、現代のカヤファたちは、立ち上がってルフェーブル大司教に反対しました。時代錯誤だ、民主主義の時代においては人間が王である、人間以外を王であるとする者は、民主主義の友ではない。我々は国民投票で全てを決定する権威を持っている、罪を権利と呼び、罪に自由を与えることができる、真理は、我々の「平和」の邪魔だ。真理ではない、多数決だ。真理ではなく大同団結だ。真理など何だ!人間は、天主キリストから独立した自律空間を持つ権利と尊厳を有している(!)、と。

 現代のカヤファたちは、手作りの教会を、民主主義の教会を、人間の労働の実りをのみ捧げる教会を、アジョルナメント(現代化)の教会を、真理よりも多数決の教会を、キリストからの平和よりも、民主主義の「平和」を、主張します。

 天主様が、全知全能の天主様が、死ぬことなど人々にとって想像を超えていたことだったように、教会が20世紀において危機と受難の時代を迎えることなど、人々の想像を超えることでした。聖伝のミサ聖祭が、聖なるものとして崇敬されたミサ聖祭が、突然「禁止」され、迫害を受けることなど、想像を超えることでした。

 しかしながら、たとえ全世界が私たちの主イエズス・キリストに反対しても、私たちの主は復活したように、カトリック教会の聖伝も必ず復活するでしょう。

 主よ、我らの信仰を強め給え!主よ、我らを憐れみ給え!

トマス小野田圭志神父(聖ピオ十世会司祭)

--このブログを聖マリアの汚れなき御心に捧げます--

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