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聖香ちゃんとピースボート

2009年05月19日 | トマス小野田神父(SSPX)のひとり言
アヴェ・マリア!聖霊、来たり給え!

愛する兄弟姉妹の皆様、

 松本聖香ちゃんのことを教えていただいて、聖香ちゃんのことを考えています。

 何故、松本聖香ちゃんの「お父さん」は、お母さんは、聖香ちゃんをあんなに残酷に取り扱ったのでしょうか!?聖香ちゃんは「新しいお父さんに殴られた」と言っていました。

 「新しいお父さん」は聖香ちゃんを震える寒いベランダに出したり、ご飯をあげなかったり、また、ぐたぐたになって失禁している聖香ちゃんを殴ったりしました。

 子供は、天主様から委ねられ、委託された預かりものです。親の自由に処分できるペットではありません。聖香ちゃんの「お父さん」は、聖香ちゃんを自分の思い通りになる所有物であると錯覚していたのでしょうか。

 天主様は、親にその責務をどのように果たしたかを最後に審判したまうことでしょう。子供は、特に、イエズス・キリストの愛する対象です。この幼い霊魂をつまずかせるような者は、首に挽き臼の石をつけて海に沈められた方がむしろ良いと主は厳しく言われました。

 聖香ちゃんの「お父さん」は、聖香ちゃんを自分の思い通りになるオモチャのように考えていたのかもしれません。わしは親やで。わしの新しい方針はこうやで。妻の昔の子供はイヤや、要らんわ、わしの自由におもろいようしたらええんや、わしが手作りで、思い通りの新しい家庭を作ったるわ。これからは、みんなさらにするで。全て新しゅうするで。うちが決める。昔とは、違うで。あの女の昔の子は、いらんで。いじめといたる。

 この受けた預かりものを自分のものとする錯覚が、与えられた伝えられた者を、俺の思い通りに変えるこのができるという思い込みと無知が、あの聖香ちゃん遺棄の悲劇を生み出してしまったのではないでしょうか。究極には、天主様を認めないことによる人間中心主義の悲劇を。

 聖香ちゃんには、本当のお母さんがいたけれど、お母さんはお父さんの前で無力でした。お母さんもお父さんから殴られることを恐れていたのでしょう。新しい夫の気に入るように、新しい方針を受け入れたのでしょう。自分の過去を憎んだのでしょう。

 聖香ちゃん、つらかったでしょう。

 人間って弱いものですね。口ではうまいことをうそぶいても、暴力の前におじけてしまうから。

 聖香ちゃん、寂しかったでしょう。

 お父さんといえど、お父さんとは何かよく理解していないと、自分の守るべき宝に暴力をふるってしまうから。

 聖香ちゃん、どれほど悲しかったことでしょう。

 天主様に逆らう人間は、原罪に傷ついているから、誤解や無知や悪意で、暴力をふるってしまうから。いくら憲法九条があっても、いくら憲法九条が戦争を放棄しても、暴力が存在しているから。

 聖香ちゃん、聖香ちゃんはそんなこと身にしみて知っているよね。

 そんなことは、ピース・ボートの人でも知っているから。日本には憲法九条があるから戦艦は要らない、海自の派遣反対、と言って主張しながら、実は、憲法九条があっても日本人は攻撃を受けるから、戦艦が必要だ、他の人々は要らないけれど、ピースボートの私たちには必要だから、海上自衛隊に守ってもらうってお願いしているから。

 聖香ちゃん、聖香ちゃんには守ってあげる良いお父さんが必要でした。

 ピース9の人々も、無防備宣言都市を推進する人々も、家には鍵をするし、お金は金庫に入れて厳重に守っているし、コンピュータにはセキュリティーソフトを入れているから。だって、盗賊が武器を持って銀行強盗しようとする時に、この銀行の○○支店は、セキュリティーを解除しました、警備員はいません、って言ったら強盗が喜んでくるだろうから。無防備宣言ではなく、無謀宣言ですから。

 聖香ちゃん、でも、弱い子供はそんな「新しいお父さん」に対してどのようにしたらいいんだろう。殺されるがままに、黙って、抵抗もしてはいけない、お父さんの言うことを素直に聞かなければいけないんだろうか!?(ピース9の人々は、そんなこと言いそうですね?)

 緊急事態だから、必要の状態に迫られて、生き残るために、いくら新しいお父さんが学校の先生にいいつけたらあかんと言われても、先生に助けて!って言ったらいけなかったのだろうか。そんなこと小さい聖香ちゃんには、分からなかったよね。

 一人でどうしていいかわからなくて、苦しみながら命を落としてしまった聖香ちゃん。

天主の御母聖マリア様、聖香ちゃんのために、イエズス・キリスト様から憐れみを取り次いで下さい。

天主の御母聖マリアよ、願わくは、私たちをして、聖香ちゃんのような場合、天主様から与えられ伝えられた命を、守ってあげる緊急の状態が生じることを良く理解させてください。

天主の御母聖マリアよ、我らのために祈り給え!

天主の御母聖マリアよ、我らのために祈り給え!

天主様の祝福が愛する兄弟姉妹の皆様の上に豊かにありますように!

トマス小野田圭志神父(聖ピオ十世会司祭)@ソウルにて、聖香ちゃんという名前がグレゴリオ聖歌や聖伝と重なって見えつつ

--このブログを聖マリアの汚れなき御心に捧げます--

アヴェ・マリア・インマクラータ!
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