<新・とりがら時事放談> 旅・映画・音楽・演芸・書籍・雑誌・グルメなど、エンタメに的を絞った自由奔放コラム
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1863年6月23日。
旧暦の5月10日。

関門海峡を通過しようとした米国の貿易船ペンブローグ号は突然下関の砲台から砲撃を受けた。
幸いなことに、大砲の性能が玩具みたいだったから被害は軽微。
ほとんど何事もなかったけれど、ビックリして危険を感じたので這々の体で上海に逃げ込んだ。

「日本は一体なにすんねん」

とばかりに、横浜の商館を通じて徳川幕府に賠償金を請求した。
その額、なんと一万ドル。
当時の通貨で一万両。
大砲を打たれたことは同情するが、被害もないのに一万ドルとはこれいかに。

米国は150年前から横暴だった。

翻って今。

性差別的待遇で昇進できなかった、と米国人女性が雇い主の東芝を訴えた。
その額なんと1億ドル。

個人の訴訟で常軌を逸するビックリするような金額で、それ自体を「世間知らずのアメリカ合衆国」という印象を諸外国に与えるのがわかならいのが今も同じ。
さすが民主党政権下の米国。
性差別を理由に、日本差別を実行しようと躍起なのかもわからない。

もっとも、コーヒーこぼして火傷したらとマクドナルドから3億円もむしりとるような訴訟国家なので、一概に日本差別とは言えないかも知れないが、ともかく昔も今も、恫喝、恐喝、訴訟に、圧力。

周辺諸国から嫌われる原因になっているのが、今持ってわかならい気の毒な性格の国であることには同情を禁じえない。

なお、ベングローブ号は攘夷令に基づいて嬉々とした長州藩に砲撃された被害者だったが、黒船で脅して開国させた米国が、当時の日本からどういうふうに思われていたのか知らなかったのは、提訴した女性と似たようなところがあるのではないかと思われるのだ。


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