<新・とりがら時事放談> 旅・映画・音楽・演芸・書籍・雑誌・グルメなど、エンタメに的を絞った自由奔放コラム
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「電子メールの記録って残るんや。」

と、私は驚いた。
今回の大相撲の八百長メール事件でのインチキよりも、携帯電話でやりとりした電子メールの記録がきっちりと残り、それを検証できることに驚きを感じたのだ。
私はそんな心配はしなくていいのだが、犯罪者のみなさんも迂闊にメールで犯罪情報のやりとりはできない、と知って驚いたことだろう。

それにしても大相撲。
どうなってしまうのか心配だ。

私も子供の頃は相撲の大ファンで、好きな力士は柏戸だった。
子供の頃から判官びいきな私は、絶対的に強い力士は好きではなかったらしく大鵬より柏戸という図式が成り立っていたのかもわからない。
だからプロ野球も読売ジャイアンツよりも阪神タイガースであり、タイガースが常勝球団になってしまった数年前は、ある意味、一抹の寂しさを感じたものだった。

で、大相撲の危機は私の知っている限りでも何度かあった。
輪島のスキャンダル。
双羽黒のスキャンダル。
外国人力士が幅を効かせ始めた頃、作家の児島襄が「国技に外国人はそぐわない」と発言して議論を呼んだ時。
その外国人不要論が沈静化したとき発生した朝青龍のスキャンダル。
最後が先年の暴力事件だ。

今回の電子メールによる星の売買スキャンダルは従来から相撲人気を脅かし続けてきたスキャンダルとは性格が異なる。
しかもそのインパクトは強大だと言わざるを得ない。
というのも、メールによる星の売買が日常化していたということは、「相撲はすべてインチキだった」ということを露呈してしまったというわけだ。
ファンが離れる。
その事態は深刻だ。

私も相撲の取り組みにはインチキがあるのではないかと薄々感づいていたのだが、信じたくはなかった。
例えば若乃花vs貴乃花の兄弟対決はどう見てもインチキ相撲だった。
当時、最強を誇った貴乃花が、どうみても相撲のうまくない横綱だった兄の若乃花に「コロリ」と負けた立ち会いをテレビで見ていた私は「あ!八百長や!」とテレビに向かって叫んだのだった。
それでも世間は「インチキ」のようだが「インチキ」ではないと堅くなに信じた。
あの兄弟がそんなことするはずないと信じたのだ。

でも私は結局、このつまらない取組が大相撲に対する興味を一挙に失ってしまったキッカケになったのだった。
で、今回の事件。
全国民を敵に回して失望させる。
相撲そのものを崩壊させる恐るべき事件と言わなければならないだろう。

大相撲、インチキ場所。
国技崩壊。
日本相撲協会の罪は深い。

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