新聞報道によるとシャープが計画していた中国の液晶テレビの工場建設に中国政府は許可を出さないことを決定。
その理由は、
「最新工場ではないから」
なのだという。
シャープが建設を計画していたのは第8世代という最新の堺工場と比べると2世代前の技術の工場で、その「遅れた技術」の受け取りを中国政府は拒否。
最新工場の「供出」を要求したのだという。
このニュースを読んで思い出したのが2年前の東京ビッグサイトでの展示会。
「建材展2008」を訪れた私は何かオモロイ材料はないかと物色していた。
新素材。
LED。
新工法。
などなどが展示されている中で、中国製のアルミのフレーム材を出展している商社があった。
このアルミフレームは規格化された断面を持っていて、好きな長さに切断し、少ないボルトでワゴンを作ったり、小さな部屋を作ったり、棚を作ったりできる優れもので日本でも国内メーカーやドイツのメーカーが数社類似品を製造販売している。
デザインもなかなか良くて組立も容易だが、ひとつだけ欠点がある。
価格がちょっぴり割高なのだ。
で、件の展示していた商社の製品は初めて観る断面の商品だったので、説明員のオッサンにちょっといくつか質問をして見みることにした。
「これ、アルミフレームですよね」
「そうですよ」
「国産ですか」
「中国の工場で作ってます」
「中国?」
「そうです。」
「価格、安いんですか?ふつう、結構高いですよね。この手の製品」
「国産の半分ですね」
「半分?」
「そうです。国産の製品に比べると約50%の価格で提供できます。」
価格が半分というのに驚いた。
でも中国製。
品質が心配だ。
「こういう製品は精度が必要と思うんですけど」
「品質は大丈夫です」
「大丈夫.....というと」
「うちの工場はもともとヨーロッパのメーカーの工場だったんですけど、契約が切れたのでそのまま機械設備をそのまま使っています。ヨーロッパ規格だから大丈夫です。」
「..........」
「ほら、まったく同じですよ。」
説明員の商社のオッサンは日本人なのか中国人なのか判別が難しかったが、それって、
「中国、技術も特許も関係ないアルヨ。契約切れて、タダでくれたもの文句言われる筋合いはないアルね」
と言っているのと同じではないか。
と思って、早々にそのブースから立ち去ったのだったが、ビッグサイトによくもまあそんあインチキメーカーを展示させたものだと、そっちのほうにも感心した。
ということで、技術の無料取りはドロボウの始まり。
つまり、中国はドロボウの始まり、という分けだ。
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