<新・とりがら時事放談> 旅・映画・音楽・演芸・書籍・雑誌・グルメなど、エンタメに的を絞った自由奔放コラム
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綿花の価格が世界的な不作のために前年の2倍になっていて、タオル業界を直撃している。
というニュースを新聞で読んだのはつい先週のこと。

綿花に限らず、中東情勢の民主化運動の緊迫化で石油価格も上昇しており、生活に影響が出てくるのは間違いない。
それでも綿花の記事に目が止まったのは私の住んでいる大阪府南部はタオルの産地だからだ。
尤も、私はタオル産業に何の関係もなく、タオル産業に従事している知人こそいないものの、地元の伝統産業でもあるわけで否が応にでも記事が目に留まるというものだ。
ここらの地元自治体は関西空港の経営よりも、タオル産業の支援の方を重要視すべきとも思ってしまう。。
関西空港はいくら赤字でも国の基幹空港のひとつなので地元の自治体レベルで心配しなくても、大阪府全体、或いは関西全体、さらには日本全体が気にかけている。
こういうドでかすぎる分野はとりあえず、総理大臣よりも何十倍もバイタリティのある橋下知事以下お上に任せておけば良い。

タオル産業となると零細企業が多い割に関連会社も少なくない。
私の会社もどういう伝かは分からないが、数年前に会社の名入りタオルを頼まれて作ったことがある。
会社のロゴの入ったタオルの箱を受け取ったときは、どうやって配るのか一瞬悩んだものである。
数箱自宅にもって帰って使おうかと思ったのだが、残念ながらタオルにも会社のロゴが入っているので断念した。

とはいうものの、景品やおみやげの中でもタオルは地味な存在だが、不思議と喜んでもらえる製品でもある。

実用的であることに加え、デザインと肌触り次第では日々の生活を豊かにしてくれる製品だからかも知れない。

そんな大阪南部のタオル産業の国内ライバルが四国今治のタオル産業。
どちらも国内生産にこだわるメーカーが頑張っていて、素敵な製品を、国内はもちろんのこと、海外へも高級タオルとして輸出している。
ジャパンクオリティの一角だ。

ところが、今日のインターネットのニュースによると、その今治タオルにとんでもない被害が発生しているのだという。

中国で「今治タオル」の商標を勝手に登録した「中国人」がいたというのだ。
しかもその登録が認められ、本家今治タオルは自分のブランドで中国への出荷ができないのだという。

最近観たテレビ東京の「ガイアの夜明け」では、日本人タレントの名前を無断で商標登録して商売をしている中国企業が取り上げられ、見ているだけでむかっ腹がたったばかりだった。
安室奈美恵。
松田聖子。
山口百恵。
などなど時代もジャンルもめちゃくちゃなのだったが、日本人の有名タレント名を無断で使用し、勝手に屏風を広げれてあちらこちらに混乱を引き起こしている。
番組では『新手のコピー手法』として取り上げていたが、もはや国際的に単なる話し合いで交渉する段階は過ぎているように思った。

今回の今治タオルで思い出したのは「讃岐うどん」ブランドを勝手に登録している中国人がいるという記事も、たしか一昨年か読んだように記憶している。

前述のように、日本のタオルは外国製に比べると少々割高なものの品質はピカイチ。
肌触りも最高。
贈って喜ばれ、もらって「なんや、タオルかいな」と一瞬残念な気持ちが感ぜられなくもないが、知らないうちに自分の愛用品に使うところは、やっぱり愛らしいプロダクトといえる。
今回の中国の横暴はすでに許すとか話し合うとかいうレベルのものではない。

私の場合、すでにスーパーで「中国産」と書かれた生鮮食料品は餃子事件以前から買わないことにしており、家電製品も安物はできるかぎり「Made in China」ではなく「Made in Thailand」や「Made in Taiwan」とか「Made in Malaysia」などを買い求めるようにしているが、まだまだ努力は足りないようだ。

ということで、負けるな!という今治タオル。
中国だけが市場じゃない。
人様の名前を勝手につかうところひとつとっても、彼らにタオルの良さがわかるような繊細さはない。

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