関節の故障と花粉症とRSI(反復性緊張損傷)

2018年04月14日 | 治療の話

今年の花粉はすごいみたいですね。

なんでも昨年の43倍の量の花粉が舞っている(た?)とか…

私も目・喉・鼻をやられてしまい難儀しています。

特に鼻が詰まってしまうのがつらい…

寝ていてもしょっちゅう目が覚めて、慢性的な寝不足の出来上がり。

ですので、普段は「昼寝しない派」※なんですが、この春は前半と後半の治療の合間に20分ほど仮眠をとるようにしています。

※治療院あるある:午前の診療が終わると午後に備えてお昼寝タイムを取る

 

さて、この話を前置きとして本題。

 

このところ、腱板損傷(肩の故障)や急性腰痛(ぎっくり腰)、CM関節症やドケルバン病(どちらも親指の故障)といった怪我の相談が多く寄せられています。

個人的な印象ですが、怪我寄りの相談が例年よりも目立って多いんですよね。

その内訳をみてみると、ほとんどが日々の生活動作の中で蓄積した「微小損傷」に由来する故障でした。

つまり、一見、故障のきっかけとなるような出来事がないケースなんです。

私たちの身体は日常の所作の中でごくわずかに傷ついてゆきます。

身体の歪みがあればそうした小さな傷はよりつきやすくなります。

「微小損傷(マイクロトラウマ)」というものは、通常であれば一晩寝れば治る程度の僅かな傷なのですが、

睡眠不足で回復する時間が十分でなかったり、風邪などをはじめとする感染症などで消耗していたりすると回復が間に合わず、傷がどんどん蓄積してゆくことがあります。

そうして蓄積した小さな傷の群が身体の許容量を超えた時、大きな炎症が起こります。

こうした故障の仕組みを「RSI:反復性緊張損傷」といい、明確な原因が見えない故障の原因と考えられているんです。

 

で、これがどう前置きと絡むのか?

 

私…

RSIの増加と花粉症が関係しているのではないか?と疑っているんですよ…

突飛な話と思われるかもしれませんが、そう考える根拠は以下の通り。

先ほど、RSIの背景には回復力の低下や回復時間の不足があると書きました。

花粉症にかかると冒頭で述べたように夜間の睡眠の質が落ちてしまいます。

すると組織の回復は遅れてしまいますからRSIの背景として筋が通ります。

さらにアレルギーは通常は無害なものに過剰な免疫反応を示す病気ですから

身体は花粉に対して感染症にかかった時の反応を忙しく起こして消耗しているわけです。

RSIの背景要因の内、「風邪などをはじめとする感染症などで消耗」のくだりを思い出してください。

微小損傷に対する回復力の低下もこれで筋が通るのではないでしょうか。

しかも、今年の花粉の量は43倍というじゃありませんか。

真偽は確かめようもありませんが、少なくとも回復力・回復速度が落ちているという前提を知っておく(疑っておく)ことで対策を練ることができます。

いつもより作業間のインターバルを頻繁に取るとか、

ちょっとの時間でもいいので仮眠をとるとか、

そういったことで不用意なケガを避けられるかもしれません。

可能性の話で恐縮ですが、心当たりのある方はちょっとだけ気を付けてみてください。

では。


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