団塊世代の人生時計

 団塊世代として生きてきた「過去」、「現在」、そして「未来」を、自分自身の人生時計と共に綴り、「自分史」にしてみたい。

スタッフサービス(話題)

2007-12-25 09:59:17 | Weblog
             スタッフサービス(話題)

                           2007年12月25日(火)

 「オー人事 オー人事」。このキャッチコピーで有名になった派遣業界最大手のスタッフサービスであるが、リクルートに買収されるという。(12月20日付け日本経済新聞他)
 いや、私は「買収される」というのではなく、スタッフサービスの創業者で、株式の8割を所有する現会長の岡野安次郎氏が、「売り抜けた」というのが、真相ではないかと推察している。

 岡野会長は、次のようなことにより、自ら興した会社が「身の丈」を超えるようになったと感じ、そして今が売り時と判断したのではないかということである。

1 事業規模の急拡大
スタッフサービスの事業の急拡大は凄まじいものがある。同業他社との比較で見ると、
マンパワー・ジャパンというアメリカの企業の日本法人があるが、2006年度売上980億円で第6位にしか過ぎない。(マンパワーは世界では2位。)
私と同年の従兄弟の1年先輩が、マンパワー・ジャパンに就職したという話を聞いたことがあるが、その創業は1966年である。
一方、スタッフサービスは、創業は1981年で、同売上3,234億円であるから、15年も後に生まれた企業が売上では約3.3倍もある。
マンパワー・ジャパンの「停滞」もあったのかもしれないが、どちらかというと、スタッフサービスの急成長が特筆されることだろう。

2 経営環境の悪化
 いわゆる「規制緩和」により、人材派遣業界は急成長した訳だが、その結果は、ワーキングプアであり、格差社会の問題である。付随して違法派遣のようなことも起こっている。
 これから、「規制緩和」が見直される可能性がある。
 また、雨後の筍のように林立した派遣会社は、これからはM&A等による「淘汰」の時代になることが予想される。
 つまり、これまでと違って、経営環境は厳しくなるはずだ。

3 コンプライアンスの問題
スタッフサービスという会社は「コンプライアンス」に問題を抱えている。
大阪支店で過労による自殺者が出たこと。
残業代の不払いがあったこと。
宮崎支店長が、ネットで内部告発されたこと。
派遣契約書の偽造を行ったこと等々。
数多の同業他社を押しのけて首位になったのには、相当グレイのことをしている可能性がある。この体質は一朝一夕に変わるはずはない。
つまり、何時危機的問題が噴出するか分からない。

 とまれ、岡野氏は、「創業者利益」として千数百億円を手にすることになる。私は、引き際が実に見事と思う。
彼は、この資金を基に次の「一手」を考えているのだろうか。「言って」欲しい。
コメント
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