団塊世代の人生時計

 団塊世代として生きてきた「過去」、「現在」、そして「未来」を、自分自身の人生時計と共に綴り、「自分史」にしてみたい。

フジコ・ヘミング ラ・カンパネッラ

2011-06-19 09:24:26 | 音楽
フジコ・ヘミング ラ・カンパネッラ


2011年6月19日(日)


 

 以前、フジコの演奏会を聴き逃したことがあるので、チケット入手の確実性を図るため、発売当日「並ぶ」ことにしました。




 私は5人目でした。結果的には並ぶほどでもなかったのですが・・。
 でも、良い席は取れました。



 場所は、広島市文化交流会館。2001席で市内最大のホールです。


 ここが私が座った席です。勿論隣には、フジコを聴きたいと熱望していた妻がチャッカリと座っていますヨ。







 プログラムは当日発表されました。
 ラ・カンパネッラはお約束でしたが、「展覧会の絵」には期待しました。


 私は、フジコの演奏はCDでも聞いたことはありませんでした。
 ショパンの音色を聞いて、「ねばっこい音」だな、という感じがしました。カラッとした軽快な音ではありません。

 ショパンの音楽が心を躍らせてくれるのに対して、バッハの音楽は心に沁み入るようです。




 インターバルタイム。



 CD売場はいつも以上の賑わいでした。



 左の方、「フジコの弟」と名乗っておられました。そういえば、風貌が似ています。



 2009年10月20日市川市文化会館でのライブを編集したというDVDを売っていました。
 タイトルに「LIVE IN TOKYO」とあり、(千葉県市川市ではないの!)ちょっといい加減な代物と思い、かつまた3800円也と高かったのですが、「月の光」があるので、買ってしまいました。

 



 これフジコの絵です。多才ですね。















 展覧会の絵は、率直に言って、期待外れでした。
 フジコの演奏は、良く言えば「重厚」と言えるのですが、テンポが遅いのです。私はリヒテルのソフィアでの実況録音盤をベンチマークとして聴いていますが、それに較べると迫力がありません。


 ここまでのところ、「フジコって別に大したことないジャン」という感じでした。それを根底から覆したのが、ラ・カンパネッラでした。

 私はこれまで、ラ・カンパネッラという彫刻を写した写真でしか、このラ・カンパネッラを見たことがなかったのです。
 今回、初めてその彫刻をじかに見たのです。これだけ、彫りが深くて色んな表情がある「ラ・カンパネッラ」とはついぞ知りませんでした。テンポ、強弱、一番大きいのは音色の違いと思いますけど、自在に「彫り」まくっていました。
 生涯忘れることの出来ない演奏会になりました。



 この演奏会、実に女性が多かったです。7割程度だったでしょうか。女性は数奇な運命を生きたフジコのような女性に憧れるのでしょうか。私の妻も、私のように平凡なツマらない人間と結婚するのではなく、数奇な人生でスキなように生きた方が良かったと思います。


 フジコは体力の衰えが隠せません。特に足腰が弱っているようです。フジコを生で聴くことができるのは、僅かと思います。
 


・2011年6月18日、広島市中区「広島市文化交流会館」。
コメント (2)
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