阿呆の支配
2013年9月21日(土)
「汚染水の影響は湾内の0.3平方キロメートルの範囲において完全にブロックされている。」
これは、9月19日に安部首相が福島原発を視察した後、記者団の「影響が完全にコントロールされているか」という質問に答えた「言葉」です。
私は、同じ「言葉」を東京電力の社長が言ったとすると、マスコミを初めあらゆる分野(政府を含めて)から非難と責任を問う声があがり、社長は辞任に追い込まれると思います。
ところが、安部氏は、ブエノスアイレスで、「I assure you. The situation is under control.」と発言し、世間から事実と違うと批判を浴びたにもかかわらず、同じ趣旨の言葉を、現場を視察した後でさえも発したのです。
国家犯罪は裁かれないということが言われていますが、これと同じような類でしょうか・・。首相という権力者の言葉は裁かれていません。(まぁ、自らが裁く立場ですから、自らは裁けないということでしょう。)
汚染水が外洋に流れ出ていることは明白であるにも関わらず、「完全にブロックされている」と理不尽なことをおっしゃる安部氏ですが、言葉だけを取り上げると、至極まともな事もおっしゃっておられました。「法の支配」の立場に立つという趣旨の発言を聞いたことがあります。
「法の支配」の法理から言えば、虚偽を基に何らかのことを行うと、何らかの裁きを受けるハズですので、私の頭の中では、「完全にブロックされている」という虚偽発言をするお方が「法の支配」の立場に立つと言うことは、その矛盾をどのように考えているのか到底理解できません。
安部氏の「法の支配」とは、私に言わせれば、驚いた時発する「あっそう!」の接頭語「あっ」と「法の支配」を結び付けて「阿呆の支配」ということではないかと思います。「あっ」、「あっ法の支配」の間違いでした。私は安部氏を阿呆とは言っていないですヨ。権力者に、そんな言葉を浴びせると、善良な小市民でも悪人として裁かれかねないですから・・。
9月20日の朝日新聞です。