水持先生の顧問日誌

我が部の顧問、水持先生による日誌です。

10月11日

2008年10月11日 | 日々のあれこれ
 昨日から試験休み。
 3年での授業は、新規開拓教材が少ないので、試験もだいたい基本はできているし、この先の予習もそんなに大変ではないように思える。
 昔一生懸命勉強したおかげで、いま余裕がうまれているのだと思うと、昔の自分に感謝したい気持ちだ。
 この先は、小論文、自己推薦書、などの書き物の指導が増えるだろう。
 これも、ひとりひとりの生徒たちに何ができてないのか、だいたいわかるようになってきた。
 ただし、何がだめなのかはすぐわかるのだが、それをどうすれば直せるかがわからない。
 とりあえず、「ここがダメ」と書いて返却し書き直ししてもらうのだが、なかなか聞いてもらえない。
 いちばん苦労するのは、言葉の次元の問題だ。
 具体例としてリンゴとみかんをあげたら、次の段落で一回「くだもの」とまとめておくんだよ、という説明は納得してもらえる。
 でもいざ書いてもらうと、「少子化と二酸化炭素が問題だ」風の文章になってしまうのだ。
 それから、つい安易にまとめてしまうこと。
 「~についてもう一度考え直してみる必要がある」というまとめ。
 テレビのニュースキャスターが言う、これ以上の無責任はないだろうという、あのお約束の言葉である。
 道徳的なまとめも、けっこうみんな好むようだ。
 「地球環境を守るために、世界各国が真の意味で協力していかねばならない」
 的なやつ。
 「環境問題について述べよ」と問われたら、「なんで問題にする必要があるの?」ぐらいに斜にかまえたところから考え始める方が、いいものは書けるのだが … 。
 いい小論文を書くには、本校の生徒たちは素直すぎるのだ。
 幸いこっちは性格が悪いので、ねちっこく指導してあげたいと思う。
 かっこよく言えば、価値の二面性に気づかせたいと思っている。  
コメント
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