水持先生の顧問日誌

我が部の顧問、水持先生による日誌です。

おやくそく

2008年10月24日 | 日々のあれこれ
 「おやくそく」というか、ちょっとしたコツはたくさんあって、書いてないけど、それはそういうものなんだとか、こうするといいよ、というのはどんどん教わればいい。
 楽器のレッスン、バンドのレッスンの先生方のちょっとした一言がサウンドを変えるのは、そういうもので、ある意味それにお金をはらっていると言える。
 「こういうフレーズはこんな風に吹けばいいのです」という一つのコツがあるとする。
 それを知っているだけで、その後の演奏は変わるわけだから、その価値は何万円ですまないぐらいだ。
 音を伸ばしてきるときに「ん」とつけなさい、という言葉を先日きいたが、この先きっと多用しそうだ。
 今日、小論文を添削していて、あんまり練習時間のない子に教えた技がある。
 「少しでも多くの人が幸せになるシステム」「より多くの人の幸せに結びつくであろう考え方」を模索せよ、というもの。
 素直な本校の生徒は、与えられた課題に対して、すぐ賛成とか反対とか書きたがる。
 まずそう書け、と教える参考書もある。
 でも、ちがうと思うな。
 決して樋口先生に異を唱えるわけではないが(唱えてるけど)、うちの生徒さん方が樋口方式で書こうとすると、なんかつまらないものしかできない。
 たしかに、何々について賛成である、反対である、なぜなら … という流れはわかりやすい。
 でも、そうかんたんにYESかNOか、決められるだろうか。
 そんな単純なテーマばかり出題されるだろうか。
 むしろ、簡単に結論の出ないような問題こそが大学入試では問われている。
 環境問題をどうすべきか、格差社会をどうすべきか、個性とは何か、社会と世間について論ぜよ … 。
 真剣に考えれば考えるほど、AかBかを結論づけられる問いなどない。
 だから、とりあえずAにしてみるけど、Bもすてがたい、と書く。
 AもBもいえるが、Cが必要かもしれない、と書く。
 簡単に結論はでないけど、こちらがわに立つ方が、幸せになる人が少し増えるにちがいない、という流れでまとめさせる。
 これはレッスンプロの教えじゃないかと自負しているが無料だ。
コメント
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