水持先生の顧問日誌

我が部の顧問、水持先生による日誌です。

氷山

2010年07月12日 | 日々のあれこれ
 Percのレッスン中、先生がおっしゃったお言葉。
「たとえばこのシンバルの叩き方は、ウィーンフィルのニューイヤーコンサートを観てたら、すぐわかるはずだよ」
「そんなふうに言えるところはたくさんある。みんな経験が少なすぎる。もっと音楽に触れてたら、ライブに行ってたら、自然にこう演奏するみたいなのが出てくるはずだ」
 聞いてて反省する一方だった。
 ただでさえ、音楽とは無縁の暮らしを送った後入部してくる子の多いバンドだ。
 もっと音楽に触れてもらえる機会を用意してあげないと。
 観ておけ、聴いておけではだめだ。
 何をどうしていいのかが、まずわからないのだから。
 たとえば伊奈学園さんの演奏会は、みんなで行くようにしているが、もっと日常的に音楽そのものにふれ、できればクラシック音楽に触れる機会もだんだんと増えていかないと、目の前の音符だけを練習していても、限界はある。
 しかし、勉強もあるからなあ。
 もちろん勉強も同じことが言え、いい答案を書くには、参考書や問題集ではなく、どんな本を読んできたかが最終的には決める。
 数学であってさえ、そういう要素はある。
 もっと大きく考えれば、一つの音、一つの答えには、「その人」すべての一端があらわれているのであり、氷山の水の中にあたる部分をどれだけ充実させるかが大事だ。
コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする