3学年だより「1年目(2)」
将来はこんな人間になりたい、こんなことを成し遂げたい、夢をかなえたい … 。
それらの目標は、簡単に達成できるレベルのものではないはずだ。
「明日は吉野家で昼食を摂ろう」を夢とは呼ばないように。
英単語を3000語憶えることは、同じように夢ではない。自分の目標に接近するための手段だ。
「英語を身につける=幸せ」という式が成り立たないのと同じように、「難関大学に合格する=夢が叶った」ではない。
入学してどんな学生生活を過ごすかで、夢に接近できるのか、離れていくかは変わる。
今年の大学一年生のように、未だにキャンパスに足を踏み入れることのできない状況であっても、目標に向かって着実に歩めている人はいるはずだ。
「本気で意識してから10年間は勉強しなければならない」と述べた作家の千田拓哉氏は、「将来は100冊の本を出したい」と学生時代に決めて、そこから逆算して勉強を始めたという。
そのためには、本を書くための材料を手に入れ、本を出しやすい業界に就職しようとした。
実際に1冊目を上梓した時には、そのまま100冊目まで出せる目算は立っていたという。
あとは、その最終形に向かって勉強を続けるだけだった。
~ もちろん執筆のネタを仕込むために勉強はし続けたが、私にとって勉強とはもはや趣味のようなものであり、快楽ではあっても苦痛など微塵もなかった。
これらは最高に楽しい目標ではあったが、目標を通過するプロセスはもっと楽しかった。
淡々とプロセスを楽しんで通過しているうちに、そのついでに本を出せたというのが正直な感想である。
実は今も同じように目標を通過するために勉強をしているが、やはりプロセスがこの上なく楽しい。ゴールするのが惜しいくらいである。 (千田拓哉『一流の人が、他人の見ていない時にやっていること』清談社) ~
」
部活動の大会がなくなった今年度、空気感としては、例年よりも受験勉強の開始自体は早い。
しかし現役生にとっては、やるべきことの全貌がみえないうちに、それに突入させられた感がある。とりあえず自分一人でがんばってみろと言われ、そしてあっという間に夏も後半だ。
自分の進み具合を現実的に直視したなら、焦りを感じ始める人もいて当然だ。
焦って普通だとさえ言える。
結果が出るか出ないか不安になるのは、それだけ本気になってきた証拠だ。
勉強の成果は、そうそうすぐには形にならない。もうみなさんはビギナーではないからだ。
不安を感じている暇があるなら、もっとやればいい。そうすると勉強's high状態になれる。
不安にかられて志望校を下げたりすると、結果的にはさらに1ランク下がる。
むしろ上げるくらいでちょうどよくなると思う。男をみせてやろうではないか。
将来はこんな人間になりたい、こんなことを成し遂げたい、夢をかなえたい … 。
それらの目標は、簡単に達成できるレベルのものではないはずだ。
「明日は吉野家で昼食を摂ろう」を夢とは呼ばないように。
英単語を3000語憶えることは、同じように夢ではない。自分の目標に接近するための手段だ。
「英語を身につける=幸せ」という式が成り立たないのと同じように、「難関大学に合格する=夢が叶った」ではない。
入学してどんな学生生活を過ごすかで、夢に接近できるのか、離れていくかは変わる。
今年の大学一年生のように、未だにキャンパスに足を踏み入れることのできない状況であっても、目標に向かって着実に歩めている人はいるはずだ。
「本気で意識してから10年間は勉強しなければならない」と述べた作家の千田拓哉氏は、「将来は100冊の本を出したい」と学生時代に決めて、そこから逆算して勉強を始めたという。
そのためには、本を書くための材料を手に入れ、本を出しやすい業界に就職しようとした。
実際に1冊目を上梓した時には、そのまま100冊目まで出せる目算は立っていたという。
あとは、その最終形に向かって勉強を続けるだけだった。
~ もちろん執筆のネタを仕込むために勉強はし続けたが、私にとって勉強とはもはや趣味のようなものであり、快楽ではあっても苦痛など微塵もなかった。
これらは最高に楽しい目標ではあったが、目標を通過するプロセスはもっと楽しかった。
淡々とプロセスを楽しんで通過しているうちに、そのついでに本を出せたというのが正直な感想である。
実は今も同じように目標を通過するために勉強をしているが、やはりプロセスがこの上なく楽しい。ゴールするのが惜しいくらいである。 (千田拓哉『一流の人が、他人の見ていない時にやっていること』清談社) ~
」
部活動の大会がなくなった今年度、空気感としては、例年よりも受験勉強の開始自体は早い。
しかし現役生にとっては、やるべきことの全貌がみえないうちに、それに突入させられた感がある。とりあえず自分一人でがんばってみろと言われ、そしてあっという間に夏も後半だ。
自分の進み具合を現実的に直視したなら、焦りを感じ始める人もいて当然だ。
焦って普通だとさえ言える。
結果が出るか出ないか不安になるのは、それだけ本気になってきた証拠だ。
勉強の成果は、そうそうすぐには形にならない。もうみなさんはビギナーではないからだ。
不安を感じている暇があるなら、もっとやればいい。そうすると勉強's high状態になれる。
不安にかられて志望校を下げたりすると、結果的にはさらに1ランク下がる。
むしろ上げるくらいでちょうどよくなると思う。男をみせてやろうではないか。