カップルがざっと20組ぐらいか。ファーストデーだからか、よく入っていた。それにJKどうし、OLどうし、母と娘みたいな女性カップルが3組ぐらい。そして福山雅治風が一名と、なぜか男子高校生の四人組。
カップル向けの作品だろうなぁ、有村架純ちゃんの映画って久しぶりだなぁ、というぐらいの、ゆるめの気分で出かけた。男子4人組は何目当てだったのだろう。
ちょっと意外な冒頭場面があって、すぐに時が遡り二人の出会いの場面になる。
格別へんなタイプでもないし、コミュ障でもないんだけど、もう一つ周囲に溶け込めない感じの若者二人が、ふとしたきっかけで出会って付き合い始める。いい感じだ。
「つきあってくれませんか」と菅田くんがいい、顔をあげて「はい」と答える有村架純ちゃんの笑顔に泣きそうになる。しかもこの二人、穂村弘とか堀江敏幸とか今村夏子とか読んでるし。架純ちゃんに出会うべきだったのは、おれだったんじゃないのか。
~ 相手の欠点には気づいても気づかずにいられるし
食べ物着るもの見るもの聴くもの
すべて好みが合うと思うし
毎日が二人の記念日になる ~
されど、われらが日々……。あまったるい雰囲気だけでは生きていけない。
この「はい」から、初めて手をつなぐ瞬間ぐらいが、「恋」の頂点かな。
二人で暮らし始めれば、そして大人になるにしたがって、現実がせまってくる。
現実問題としておまんまを食べるには稼がなくてはいけない。夢ばかり追っていられない。
~ ところが一年二年とたつうち見えてくるんですよ
恋とは誤解と錯覚との闘い
そのうちなんだかお互い知らない人に思えてきて
次第に疲れて会っても無口になる ~
イラストレーターの道をあきらめ菅田君が就職したあたりから、すれ違いが始まる。
最初は、趣味も嗜好も感性もあまりに同じに思えて付き合い始めた二人だが、そこにひびが入りはじめると。修復が難しい。もともと違うタイプ同士が一緒になったカップルより、かえって辛くなるだろう。
すれ違いやずれが少しずつ積み重なって心が離れていく様子が、二人の自然な演技とあいまって、実にうまく描かれていた。
ちょっとして行き違いで喧嘩になる。でも大げんかにはならない。ドラマティックな大げんかにして、「じゃあ出て行く!」的な展開も、映画だから可能なはずなのに。
でも現実にはなかなかそこまでの大げんかは難しい。だから、どっちかがほどよいところで我慢したりもする。
もちろん、内面では納得したりはしてないのだ。
いったん矛を収めて「コーヒー呑む?」とか言いながら、「いまの言葉ににヤな感じのせちゃったかな」と思ったり、そんなこと考えてしまうしまう自分がヤだと思ったり。そういう微妙な心の動きをちょっとした動作で表せる架純ちゃんて、こんなに技巧派の女優さんだったっけ? と思うくらい感心した。
とにかくリアルだから、結果として、ものすごく身につまされ、見に来てるカップルさんたちは大丈夫なのだろうかと、途中から思い始めた。
でも長くつきあっていきたいなら、現実から目をそらすわけにはいかないのだから、やはりカップル向けなのかもしれない。たしかに、ほれたはれたは何年も続かないよ。愛に昇華していかないと。
この映画を観て、Awesome City Clubを聞いた後、さだまさし「恋愛症候群」を聴けば、二人の関係は長続きする。
~ 恋は必ず消えてゆくと 誰もが言うけれど
ふた通りの消え方があると思う
ひとつは心が枯れてゆくこと そしてもうひとつは
愛というものに形を変えること ~
カップル向けの作品だろうなぁ、有村架純ちゃんの映画って久しぶりだなぁ、というぐらいの、ゆるめの気分で出かけた。男子4人組は何目当てだったのだろう。
ちょっと意外な冒頭場面があって、すぐに時が遡り二人の出会いの場面になる。
格別へんなタイプでもないし、コミュ障でもないんだけど、もう一つ周囲に溶け込めない感じの若者二人が、ふとしたきっかけで出会って付き合い始める。いい感じだ。
「つきあってくれませんか」と菅田くんがいい、顔をあげて「はい」と答える有村架純ちゃんの笑顔に泣きそうになる。しかもこの二人、穂村弘とか堀江敏幸とか今村夏子とか読んでるし。架純ちゃんに出会うべきだったのは、おれだったんじゃないのか。
~ 相手の欠点には気づいても気づかずにいられるし
食べ物着るもの見るもの聴くもの
すべて好みが合うと思うし
毎日が二人の記念日になる ~
されど、われらが日々……。あまったるい雰囲気だけでは生きていけない。
この「はい」から、初めて手をつなぐ瞬間ぐらいが、「恋」の頂点かな。
二人で暮らし始めれば、そして大人になるにしたがって、現実がせまってくる。
現実問題としておまんまを食べるには稼がなくてはいけない。夢ばかり追っていられない。
~ ところが一年二年とたつうち見えてくるんですよ
恋とは誤解と錯覚との闘い
そのうちなんだかお互い知らない人に思えてきて
次第に疲れて会っても無口になる ~
イラストレーターの道をあきらめ菅田君が就職したあたりから、すれ違いが始まる。
最初は、趣味も嗜好も感性もあまりに同じに思えて付き合い始めた二人だが、そこにひびが入りはじめると。修復が難しい。もともと違うタイプ同士が一緒になったカップルより、かえって辛くなるだろう。
すれ違いやずれが少しずつ積み重なって心が離れていく様子が、二人の自然な演技とあいまって、実にうまく描かれていた。
ちょっとして行き違いで喧嘩になる。でも大げんかにはならない。ドラマティックな大げんかにして、「じゃあ出て行く!」的な展開も、映画だから可能なはずなのに。
でも現実にはなかなかそこまでの大げんかは難しい。だから、どっちかがほどよいところで我慢したりもする。
もちろん、内面では納得したりはしてないのだ。
いったん矛を収めて「コーヒー呑む?」とか言いながら、「いまの言葉ににヤな感じのせちゃったかな」と思ったり、そんなこと考えてしまうしまう自分がヤだと思ったり。そういう微妙な心の動きをちょっとした動作で表せる架純ちゃんて、こんなに技巧派の女優さんだったっけ? と思うくらい感心した。
とにかくリアルだから、結果として、ものすごく身につまされ、見に来てるカップルさんたちは大丈夫なのだろうかと、途中から思い始めた。
でも長くつきあっていきたいなら、現実から目をそらすわけにはいかないのだから、やはりカップル向けなのかもしれない。たしかに、ほれたはれたは何年も続かないよ。愛に昇華していかないと。
この映画を観て、Awesome City Clubを聞いた後、さだまさし「恋愛症候群」を聴けば、二人の関係は長続きする。
~ 恋は必ず消えてゆくと 誰もが言うけれど
ふた通りの消え方があると思う
ひとつは心が枯れてゆくこと そしてもうひとつは
愛というものに形を変えること ~