水持先生の顧問日誌

我が部の顧問、水持先生による日誌です。

1学期

2010年07月15日 | 日々のあれこれ
 明日終業式を行って、いったん一学期はおわり。
 とはいえ、連休(意味はよく知らないけど)明けからすぐ講習なので、夏休み感はない。というか減る。
 明日配布するプリントの準備、講習のテキストづくりなどがあり、部活には野球応援の練習しかいけなかった。
 ぜんぜんイメージがない、指揮者にイメージがなくて音楽が成り立つはずがないとご指導いただいた、昨日のホール練習から立ち直るひまもない。
 明日のAメンバーによるアナリーゼ大会にも期待しつつ、へこまずやっていこうと思う。
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氷山

2010年07月12日 | 日々のあれこれ
 Percのレッスン中、先生がおっしゃったお言葉。
「たとえばこのシンバルの叩き方は、ウィーンフィルのニューイヤーコンサートを観てたら、すぐわかるはずだよ」
「そんなふうに言えるところはたくさんある。みんな経験が少なすぎる。もっと音楽に触れてたら、ライブに行ってたら、自然にこう演奏するみたいなのが出てくるはずだ」
 聞いてて反省する一方だった。
 ただでさえ、音楽とは無縁の暮らしを送った後入部してくる子の多いバンドだ。
 もっと音楽に触れてもらえる機会を用意してあげないと。
 観ておけ、聴いておけではだめだ。
 何をどうしていいのかが、まずわからないのだから。
 たとえば伊奈学園さんの演奏会は、みんなで行くようにしているが、もっと日常的に音楽そのものにふれ、できればクラシック音楽に触れる機会もだんだんと増えていかないと、目の前の音符だけを練習していても、限界はある。
 しかし、勉強もあるからなあ。
 もちろん勉強も同じことが言え、いい答案を書くには、参考書や問題集ではなく、どんな本を読んできたかが最終的には決める。
 数学であってさえ、そういう要素はある。
 もっと大きく考えれば、一つの音、一つの答えには、「その人」すべての一端があらわれているのであり、氷山の水の中にあたる部分をどれだけ充実させるかが大事だ。
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合同演奏会

2010年07月11日 | 日々のあれこれ
 本日の演奏会におこしただいた保護者のみなさま、ありがとうございました。
 今日の演奏がどこまで変わるか、楽しみにしててください。

 演奏、片付けを終わって学校にもどると、野球部はコールド勝ちしたとの報。
 さすがだ。(部員諸君、12対0ではなく10対0でした)。
 きっと力の差はあったのだろうが、初戦できっちり実力を発揮できるかどうかが、まず実力の問われるところだ。
 そういう意味で、今年の野球部さんはメンタルがしっかり鍛えられているのだろうと思う。
 ひるがえって我が部はどうか。
 メンタル以前に、一刻も早く間違った音を出さないようにしなければ。
 やるべきことはわかっているのだから、それをどれくらいきちっとやれるか。
 「もうやることないね」的な境地に達する学校さんて、あるのかな … 。
 
 
 
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開幕

2010年07月10日 | 日々のあれこれ
 高校野球の夏の大会がはじまった。
 本校は11日が最初の試合だが、あいにく川越市の音楽祭が重なっているので、明日は勝っていただいて、次の試合から応援にいかせていただく予定にしている。
 試験が開けて一週間経たないこの時期、正直曲はしあがっていない。
 Aの曲は、明日の本番後に大幅に手直しする部分もある。
 Dもすべての3年生が抜けたあと、残された2年でひっぱていくのは大変そうだが、たいへんだということは、成長できるということだ。
 人生、苦しいときは上り坂。
 そっか、上り坂だったのね、なんか苦しいと思ったら。
 もう登らなくてもいいよね、という気持ちがわいてくることが正直ないとは言えない。
 しかし部員のみんなが、当然のように登ろうとしているのを見れば、じゃ君たちでがんばってきてね、と手をふるわけにはいかない。
 予想外のことから、坂道の角度を変えられたり、突然悪路にされてしまったりすることもあるが、まわりの人にすがりながら(すがっていい人かどうかの見極めもあるけど)、がんばっていくしかない。
 明日は、野球部さんとは別々の場所で、お互いベストをつくしたい。
 
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教員研修

2010年07月07日 | 日々のあれこれ
 予備校の先生をお招きしての研修会だったが、今日は駿台の岡井光義先生にお越しいただけるという僥倖に恵まれた。
 その昔、記述式の答案をどうつくればいいのか悩んでいた時に出会ったのが、岡井先生の『岡井流記述の解き方』であり、『点取れ現代文』である。
 繰り返し読んだのち、駿台大宮校で冬期講習を受講した。
 その頃よりはさすがにお歳をめしたが、お話のキレやお人柄は相変わらず、さらに深みを増していらした。
 われわれの理解の仕方を見ながらじっくりお話されていたら、おそらく8時間はかかるであろう内容を、90分につめこんでいただいた。
 山ほど資料もいただく。こっそり受講したのではなく、正式に学校でうかがったお話なのだから、ちゃっかり川東バージョンにアレンジして、自らのパワーアップに役立てねば。
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試験終了

2010年07月06日 | 日々のあれこれ
 最後の試験監督は、二年でありながらぶっちぎりで体育祭総合優勝したクラスへ。
 授業はもってないので、あらためて顔ぶれを見ると、なるほど素材がそろってると感じる。
 勉強面もがんばってほしいなあと思いながら、「じゃ勉強道具しまって」と言うと、さっと片付けて静粛になるまでの時間が、どのクラスよりも早いではないか。
 なるほど、ほんの数秒のちがいだけど、こういうところに現れるのか、このクラスは勉強も伸びそうだなと思った。
 試験がおわり、午後は久しぶりの練習、「青銅の騎士」冒頭を少し、「ハンティンドン」をゆっくりテンポで確認、「ちっぽけな勇気」は全員で合奏してみたら、なんとなくそれっぽく聞こえ、これは応援だけで使うのはもったいない、文化祭、定演のレパートリーになる予感がするという、みのり多い練習ができた。
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ちっぽけな勇気

2010年07月05日 | 日々のあれこれ
 野球部さんから、応援曲に加えてほしいと言われ、CDを買ってくりかえし聴いていたら、泣けてきた。

 ~ 俺達はまだちっぽけで 手のひらの中には
   この手のひらの中には 何もないけど
   雨に打たれ風に吹かれ でもあきらめないから
   でもあきらめたくないから きっといつかなにかを掴むんだ
   ねぇそうだろう? ねぇそうだろう? ~

 昨日また一つ歳をとって、高校時代に予想もできなかった歳になってしまっているが、中身はおどろくほど変わらず、そしておどろくほどちっぽけなままだ。
 しかし「いつかなにかを掴むんだ」という気持ちは無くなってはいず、「ねぇそうだろう?」とつぶやいたときに、応えてくれる存在がいる幸せを感じていたい。
 
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7月4日

2010年07月04日 | 日々のあれこれ
 ふだんの練習曲ではなくコンクールの曲で指揮をレッスンしていただいた。
 「グリエールは何年生まれですか?」
 「1800 … 」
 「1875年ですね。同世代の作曲家というとたとえば誰がいますか?」
 「 … 」
 「ダンシングシーンは、どんな場面ですか? 何人ぐらいの踊り?」
 「ええと、バレエのDVDとか見つからなかったので、よくわからないんです … 」
 「もう少し曲自体にイメージがないとだめですね」
 「すいません … 」
 「ダンシングシーンの最後の和音の動きはなんて言うんですか、これ(ジャーン、ジャーン)」
 「(あ、あれだ)アーメン終止ですね」
 「そうです」
 (へっへー。知ってるもんね。サブドミンナントからトニックにおさまるパターンね。部員に教えたこともあるもーん)
 「じゃあ、ここはどうふればいいですか」
 「へっ? ふ、振り方ですか」
 「じゃ、こう言いましょうか。アクセントはどっち」
 「アーの方ですか?」
 「そうですね。メンを強くしたら、剣道になってしまいますよ」
 なるほど … 。
 曲を分析して振るとはこういうことなのか … 。

 「フレーズをだして」「もっと唄って」
 「楽譜に書いてなくても何かやらなきゃ」
 「もっとおおげさにやらないと、絶対につたわらないですよ」
 ふだんの合奏のとき、自分が発している言葉がそのまま、自分にかえってきてるようだった。
 もっと本気で譜読みしないといけない、徹底的にやろうという思いにうちひしがれた。
 それにしても暑い。
 久喜駅のホームで缶ビール一本呑むことを、いったい誰がせめられようか。
 明日からがっつり譜読みしていくためには、今日はしっかりからだを休める必要があると思い、湘南新宿ラインで新宿へ。
 まだ観てなかった「シーサイドモーテル」に間に合ったと思ったら、満席だった。
 うそ!
 たぶん南古谷ウニクスだったら、土日でも5人いることは考えられない。
 さすが新宿だ。
 せっかくなので、スラックスとYシャツを買って、久しぶりにGOGOカレーを食し、学校にもどり少し採点という一日だった。
 
 
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日本人論

2010年07月03日 | 日々のあれこれ
 駒野選手をことをみんながみんな「悪くない悪くないよくやった」の大合唱をするのもおかしい、それが日本人の不気味なところだ、と言ってる評論家がいて、それもなるほどとは思うけど、それってほんとに「日本人の」現象なのだろうか。
 小谷野敦さんが『日本文化論のインチキ 』で、これまで人口に膾炙した「日本人論」のウソくささをいくつも指摘されてらしたが、「日本人特有の現象ではないじゃないか」という形での批判も多かった。
 鳩山さんがだめだとなれば一気にそういう流れになり、菅さんになれば急に支持率があがったかと思うと、こんどは消費税ときいたとたんに支持率をさげる。
 もっと頭使った方がいいよね。
 ワールドカップはじまる前は、岡田監督解任せよと多くの人が思ってて、おわってみると「おかちゃんありがとう」になる。
 でもこれは「日本人の」ではなく、どの国でも同じなんじゃないだろうか。
 「どこか攻めるぞ!」となれば国民の9割以上が賛成する、戦争が国技か? みたいな某大国もある。
 今朝のウルグアイVSガーナ戦に、何人もの駒野選手がいた。
 まわりの選手になぐさめられ、泣いていた。
 きっと、国へ帰れば、慰めてくれるはずさ。
 なぜ駒野選手に、負けた日本チームに人はやさしいのか。
 それは、「人生とは負けるものだからだ」という内田樹先生の考察がさすがだ。
 「だから、トーナメントという、一つをのぞいてすべてが負けていくシステムがある」というのは、なるほどと思う。
 吹奏楽コンクールも、全国大会までみすえれば、トーナメントの精神に近いものがあるのではないだろうか。
 普門館で最後に金賞をいただく10校以外は、いかに美しく散るか、いかに爽やかに負けるか、そしていかに人々の心に感動と共感をもたらすかが求められるのだ(なあんてねby松たか子)。
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さんかく

2010年07月02日 | 演奏会・映画など
 ~「ROOKIES ルーキーズ」の高岡蒼甫が映画初主演で彼女と彼女の妹に翻弄(ほんろう)される男をコミカルに演じる ~

 高岡くん、ルーキーズのままだったら、今後何もない人になるのかなって感じだったけど、この作品での仕事ぶりはすばらしい。
 ちゃんとした監督さんのもとで、どんどん仕事していってほしい。
 女子に比べると、若い男子のなかでこれという役者さんが少ない気がするので。
 たしかに「コミカル」といえばそうなんだけど、話がリアルで、役者さんが上手すぎて、ちょっと笑えないというか、身につまされる。
 ここ数年のうちに読んだ純文学系、芥川賞系の小説をいくつか思い出してみても、現実の描き方の質で、この映画を越えてるものはない。
 もうしわけないけど、川上未映子さんとか、この映画を観て勉強し直してほしい。りさちゃんやひとみちゃんも。吉田修一さんなんかもいつのまにかえらそうになってる場合じゃない。
 最近の若者は、形容詞については「うざい」「やばい」「きもい」「かわいい」の4つしか知らず、こちらからするとそのどれも使用方法が判明しにくい。 
 でも「うざい」の用法がだいぶわかった。
 人が人と生きていくときには、なんらかの「うざさ」は必ず生じる。
 どのラインを越えたらうざくなるのか、みんなその加減がわからなくて困っている、もしくは自分のことだけ見えなくなっている。
 それが現代を生きることの困難さと言える。
 それにしても予想はしてたけど、えれぴょん、まじやばい、とか書いたら、絶対きもいって言われそうだ。
 でも身近にあの子がいたら、高岡くんぐらいではすまない自信はある。
 「武士道シックスティーーン」とは全く別の方向性で、今年の邦画のベスト1クラスだ。 
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