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デイル・ハワチェック RC NHL

元NHLのスター選手、デイル・ハワチェックのルーキー・カード(彼については2008年5月3日にサインを紹介済み)。彼のNHLデビューは1981年で、翌年の1982年に製造されたものである。以前にも書いたことがあるが、こうしたコレクティブルについてビンテージものかどうかの境目にはいくつかの考え方があるように思われる。1つ目は、私が考えた基準なのだが、グレツキーのルーキーカードの前後で区分する方法だ。これはグレツキーの出現でNHLの人気・注目度が格段に広がり、コレクタ-の数も大幅に増加したことを考慮し、あまりコレクティブルと意識されなかった頃に製作されたものをビンテージとする考え方である。もう1つはカード製造における印刷技術の変化をもって分類する方法である。1990年頃UPPER・DECK社が各種のカード産業に参入した際、同社は光沢のある印刷を両面に施すことで注目を集めた。これによりカードの見た目が格段によくなり、各社がこぞってまねをした。骨董の世界では100年経過しているかどうかが骨董の基準と聞いたことがあるが、カードの世界では30年前か20年弱前かということになる。このハワチェックのRCは前者の基準ならば現代物、後者の基準ならばビンテージものということになる。
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レタス・フライ 森博嗣

近くの本屋さんで目立つところに陳列されていたので読んでみた。数ページの小品から数十ページの普通の短編まで10作品が収められた短編集だ。本書を読んでずいぶん著者に対するイメージが変わった。アクロバティックなトリックを楽しむエンターテイメント重視のミステリーというこれまで抱いていた作者のイメージと違い、ノスタルジックな幻想小説のような趣の小品が多くて意外な感じがした。ミステリー作家の小品というのはなぜかそんな感じの作品が多い。長さの制約があり、論理で話しを組み立てられない分、そうした傾向を強めてしまうのではないかと思われる。普通の長さの短編の方はおなじみの登場人物におなじみの展開で安心して読んでいられたのだが。本書は作者のファンが作者のいろいろな顔を知りたくて読むのに適した本だと感じた。(「レタス・フライ」森博嗣、講談社文庫)
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