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猫を抱いて象と泳ぐ 小川洋子
ミステリー系の作品を読むことが多いせいかもしれないが、作者の文章を読むと、本当にどれも美しい文章だなぁ、小説らしい小説だなぁと強く感じる。奇抜な言い回しや難しい表現などなく、抑制の効いた静かな口調が、読んでいて何とも心地よい。
本書は、読んでいない人には全く意味不明の題名の本書だが、読み進めていくうちに徐々にその意味するところが判ってくる。また、最初のうちはよく判らない登場人物、よくわからない状況設定などが数多くあるのだが、それも徐々によく判るようになってくる。それでありながら、最初から独特の哀愁に満ちた世界に引き込まれ、読みにくさが微塵もない。現象面だけを見ると大変悲しい話なのだが、視点を変えて主人公の思いに身を委ねて読むと、とても温かい話に思えてくる。「悲しみ」「幸せ」ということなど相対的なものなのだということを強く感じる作品だ。(「猫を抱いて象と泳ぐ」小川洋子、文藝春秋社)
本書は、読んでいない人には全く意味不明の題名の本書だが、読み進めていくうちに徐々にその意味するところが判ってくる。また、最初のうちはよく判らない登場人物、よくわからない状況設定などが数多くあるのだが、それも徐々によく判るようになってくる。それでありながら、最初から独特の哀愁に満ちた世界に引き込まれ、読みにくさが微塵もない。現象面だけを見ると大変悲しい話なのだが、視点を変えて主人公の思いに身を委ねて読むと、とても温かい話に思えてくる。「悲しみ」「幸せ」ということなど相対的なものなのだということを強く感じる作品だ。(「猫を抱いて象と泳ぐ」小川洋子、文藝春秋社)
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