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アトランティス・ミステリー 庄司大亮

プラトンが伝えた「アトランティス大陸」は実在したのか?どこにあったのか?という疑問について、これまでに出された仮説を1つ1つ検証しながら、真実はどこにあるのかを探る本書。へたなミステリーよりも余程ミステリアスで面白い。「クレタ島だ」「ミケーネ文明のことだ」「アメリカ大陸だ」「南極大陸だ」といったこれまでの様々な説をびしびし検証していき、否定していくプロセスが面白いのだ。アトランティスとは直接関係ないが、本書を読んで、私がこれまでずっと誤解してきたことがあったのを知った。私は、旧約聖書のノアの洪水や世界各地に残る「洪水伝説」というのは「何万年か前の氷河期の終わりに起きた洪水の記憶が世界各地の洪水伝説の起源」と思っていたが、本書を読んでそれが全くの間違いであることを知った。本書はこうした細部だけでなく全編を通して非常に説得力があり、本書を読んでしまうと他の「アトランティス」関連の本を読む気がしなくなってしまうほどのインパクトがある。(「アトランティス・ミステリー」庄司大亮、PHP研究所)
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