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特等添乗員αの難事件Ⅳ 松岡圭祐

いつものシリーズのいつもの話という感じで、特段言うべきこともないのだが、話としてはなかなか面白いし、扱われている事件の背景には、ある大変深刻な国際的な政治問題が存在していて、こうしたエンターティンメントの読み物としては十分過ぎるくらいに挑戦的なテーマにもなっている。これは前にも書いたが、本当に新しいものを小説に織り込むことで、単なる粗製濫造の小説ではなく、温かいものを温かいうちに提供するという1つのポリシーを体現するものになっているということで、その点は大いに評価したい。(「特等添乗員αの難事件Ⅳ」 松岡圭祐、角川文庫)

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