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名古屋駅西喫茶ユトリロ 太田忠司

名古屋の本屋さんで偶然見つけた本書。題名と目次から、名古屋の食文化を題材にした軽いミステリーということは予想できたが、読んでみると、ミステリーの要素はほんの少しで、ほとんど名古屋のご当地グルメ紹介小説といった内容だった。しかも、登場する町の名前とか食べ物の名前だけではなく、店の名前やメニューの名前までが、名古屋の人にはお馴染みのものという徹底ぶりで驚かされる。ここまで読者層を狭めてしまっていいのだろうかと心配になる程だ。名古屋メシブームを当て込んだ戦略なのだろうが、随分思い切った本だなぁと妙に感心してしまった。(「名古屋駅西喫茶ユトリロ」 太田忠司、ハルキ文庫)

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