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王室と不敬罪 岩佐淳士

順調な経済成長、微笑みの国、温和な国民、国民から慕われる国王というタイのイメージを一変させる内容。日本やイギリスと同じ「立憲君主制」であり、皇室や王室に対するタブーが存在することも一緒だが、社会の安定性や自由さが日本と随分違うことに驚かされる。その違いの原因は、おそらく「不敬罪」という法律の存在と国王が国軍の長という実権を握っていることの2点だと思われる。プミポン国王亡き後のタイの行く末が案じられると同時に、日本の皇室のあり方を考える上でも示唆に富む一冊だ。(「王室と不敬罪」 岩佐淳士、文春新書)

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