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どもる体 伊藤亜紗

聴衆として参加したビブリオバトルで出会った一冊。本書は「吃る」という行為に関して分かっていること、分かっていないこと、表面的な事象の裏にある独特で多様な事情などを多角的に教えてくれる解説本なのだが、読んでいるとそれが単純に治るとか治らないとか言えるようなものではないことがわかってくるし、そうかと言って「個性」と割り切ることもできない曰く言いがたいものであることも分かってくる。本書で紹介されている「連発→難発→言い換え」「工夫→乗っ取り→自動化」という対処法と新たな問題の連鎖を示す2つの図式はとてもわかりやすく記憶に残る。(「どもる体」 伊藤亜紗、医学書院)
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