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オンライン講演 天文学入門⑧

前回は質量ゼロの世界で色々な元素が軽い元素から順番に合成され鉄ができるまでの話を視聴。今回は鉄よりも重い元素の生成だが、話はまず宇宙を飛び交う高エネルギー粒子(宇宙線)がCNOに衝突してLi、Be、Bができるところから始まる。次にいよいよ鉄よりも重い元素の生成だが、そのキーワードは中性子が陽子と電子を放出するベータ崩壊。これにはS過程(slow process)とR過程(rapid process)の2種類があり、S過程は赤色巨星の中で持続的に中性子が供給される状態で1〜10万年かけてストロンチウム、バリウム、鉛など原子番号83のビスマス(Bi)までが生成される。一方、R過程の方は、2つの中性子星が合体する際に起きる中性子の大量供給で、1秒程度の間にプラチナ(Pt)、金(Au)などウラン(U)までの元素が生成される。ここまでが自然に存在する諸元素生成の過程で、これらが宇宙で循環しながら色々な星が誕生したり消滅したりを繰り返しているというのが宇宙のサイクルということだ。何故そうなるのかとかは依然として理解不能の部分も多いが、一応これで宇宙の生成の流れは理解できた気がする。講義は次に「太陽」の話に。生まれたばかりの太陽は中心温度10万K表面温度3千Kでそこから重力で収縮と温度上昇が始まり誕生から8000万年後に1000万Kの高温に達した内部で核融合が始まる。太陽ではppチェインによるエネルギー供給が続くが現在の予測では50億年後にppチェインに必要な水素の供給が足りなくなりやがて白色矮星を経て消滅するらしい。次がどんな話になるのかまだわからないが、とにかくついていけるところまでついていこうと思う。
①宇宙線の衝突による核種生成
②鉄よりも重い元素の生成
③宇宙における元素の循環
④太陽
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