goo

ラグビー質的観戦入門 廣瀬俊朗

元日本代表キャプテンによるラグビー解説入門書。今年秋のラグビーワールドカップは半分以上の試合をTV観戦して満喫したが、4年毎の「にわかファン」からの脱却を目指して、少しラグビーについて知ろうと思って読んでみた。内容は、前半が試合の流れに沿った戦術のバリエーションや各ポジションの選手の役割といった一般的な解説で、後半が2023年ワールドカップをより深く楽しむための出場国の特徴や試合の見どころの解説という構成。本来であればワールドカップ前に読むべきだったとも思うが、ワールドカップで観た試合の時に感じた疑問が解消したり、印象に残ったシーンの裏側にある重要な戦略的な意味などがいくつか理解できたようで、とても面白かった。入門という題名だが戦術面の話は難しくてよく分からないところもあったが、とにかくヘッドコーチ、キャプテン、それぞれの選手たちがこれほどまでに色々なことを考えたり予想したりしながら試合に臨んでいるかと思うとただただすごいなぁと思うばかり。流行語になった「one team 」とか「同じ絵を見る」という言葉の意味を垣間見て、ラグビーこそが究極のチームスポーツであり、知的スポーツであるというのが決して誇張でないことが分かった気がした。(「ラグビー質的観戦入門」 廣瀬俊朗、角川新書)

〈ポジションの名称、役割等、有名選手〉
プロップ(PR)1,3 スクラムの強さ、フィットネス 稲垣啓太
フッカー(HO)2 ラインアウトスローイング、スクラム舵取り 堀江翔太
ロック(LO)4,5 長身、ラインアウトキャッチ、前進
フランカー(FL)6、7 スピード&持久力、10番サポート リーチマイケル
ナンバー8(No.8 )8 姫野和樹
スクラムハーフ(SH)9 小柄、身体能力 FWからバックスへのボール供給 デクラーク、田中史朗、流大
スタンドオフ(SO)10 ポジショニング、パス、キックパス、自分でも走る 平尾、松田力也 田村優
ウイング(WTB)11、14 最後尾タッチライン際、キャッチ能力、スピード 福岡
センター(CTB)12、13 力強さ、走力、オフロードパス
フルバック(FB)15 最後尾中央 五郎丸歩、松島幸太郎
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )