亡くなった後で、これほど大物だったとは分からなかった。
かつて、鈴木善幸、海部俊樹とか、似たような政権があって、表面的には正義感が強く、決断力は無かったが、それが誠実に見えて悪い気はしなかった。
しかし、二人の裏には、100人規模の田中派、そして経世会系の大派閥が控えていたし、闇将軍田中角栄や実力者竹下登が実在した。
現在の岸田政権は、影の大物が居ないことで、自民党は憲法改正でも発議できる勢力がありながら、内閣、政党支持率は下がる一方である。
国民は全く気付かなかったが、民主党政権後の自民党には、ある種の血筋という貴種の将軍が居たのではないかと想像している。
些か滑稽だが、平氏が麻生、源氏が安倍と云った貴種や家柄・血統が党内で決定的な支配力を持つ。ーそう考えると、何となく今の混迷の説明がつく。
戦後の55年体制の長い歴史の中で、2代目、3代目、婿取り、嫁取り等の世襲議員という家と氏を背負った痼のようなモノを膿み出してきたのかもしれない。
現在の自民党は独力で政権を握る力が既に失っているので、学会に頼り、それでも足りず、神社やカルト教団を引きずり込んで選挙に勝ち、実態は宗教系が混じった大政党になっている。これがたぶん実像なのかもしれない。
自民党に真の実力がない故に、現在は宗教系の支持者が混乱をしている。それが内閣支持率、政党支持率の低下にもつながっているのではないか。
主人を失った犬は、オロオロして可哀想だ。キッシーが猫系ならば、たぶん大丈夫だろう。
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