玄冬時代

日常の中で思いつくことを気の向くままに書いてみました。

いろんな分岐点

2015-01-24 21:57:17 | 時事

昨晩のテレビの報道番組だが、イスラム国人質事件について、テレビ朝日の報道ステーションでは、「安倍首相は中東歴訪において、イスラム国の影響を受けているシリアやイラクなどの周辺国に2億ドルの人道支援をすると表明した。この拠出額がそのまま身代金にされた」という文脈の中で、古賀茂明は「安倍首相の行き過ぎた英米寄りの姿勢が日本の本来姿勢なのかをイスラム国に試された」という趣旨の発言をかなりの時間を割いて述べていた。横にいた古館キャスターは、取って付けたように、この種の事件に関してはいろんな考え方があると混ぜ返した。テレビ東京のワールドビジネスサテライトでは、ゲストの池上彰は「イスラム国のことを図解で徹底説明し、人質となった後藤さんが如何に信頼できるジャーナリストかを延々としゃべった。そして、イスラムへの理解者である後藤さんの解放をアラビヤ語で訴えた」何故この事件が起きたかという説明や推測は一切なかった。最近、朝日新聞への批判を果敢に挑んだジャーナリスト池上の言としては、些か拍子抜けの感があった。

安倍首相は帰国以来、人道支援と言い直してから、表立っての発言を控えているようだ。一国を代表する意見の重大さを改めて認識したのだろうか。今度のイスラム国の事件は、安倍首相が由緒ある生粋の政治家なのか、三代目政治屋なのかの分岐点になると思う。

かつて、言い過ぎたジャーナリストやコメンテーターはテレビ画面から姿を消してしまうらしい。森田実、江川紹子が記憶に新しい。古賀茂明もそうなる分岐点なのか。今回の事件で、池上彰は、ジャーナリストなのか、ジャーナリズム研究者なのかの分岐点になると思う。

コメント (2)
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