玄冬時代

日常の中で思いつくことを気の向くままに書いてみました。

だから『卒業』か!

2016-03-07 13:29:44 | 映画

NHKBSプレミアムで『卒業』を見た。これまでに何度見たことだろうか、思い出せないぐらいだ。前半部分ではオヤッと思うシーンが多々あった。多分、これまで民放で何度も見て来たので、コマーシャルを入れるためにカットされていた部分なのだろう。

それに、ミセス・ロビンソンとのからみがやけに多いのに気がついた。熟女の手練手管で若者を誘惑し、簡単に籠絡させるシーンが映画の中心部分であって、随分と長かった。

美しき女たち男たち アン・バンクロフト 様 Anne Bancroft 

やがて、いつも見たとおり、赤い車でエレーヌを探して走るシーンで、懐かしいサイモン&ガーファンクルの曲が流れ、最後は教会から花嫁をかっぱらい、黄色いバスに乗り込み、最後尾の席に座る。二人は見詰め合う。ベンは何かを成し遂げた一人男の顔で進行方向をまっすぐに眺めている。これから新しい人生に向かっている大人の顔である。隣に座っているウェディングドレス姿のエレーヌは男の勢いに押されて夢中でついてきてしまったが、「果たしてこれでいいのかしら」ともう一回冷めた眼で、チラッと男の横顔を見る。男は女を見つめ返さず、なおも自分の英雄的な行為に酔ったかのように、前方を凝視している。

bus内側の Doubledecker バス

こんなシーンでした・・・

最後のキャスティングが流れると、一番上にミセス・ロビンソン役のアン・バンクロフトがあって、その下に、ダスティ・ホフマンがあった。三番目にキャサリン・ロスがあり、しかも、110分の映画で、彼女は始めの60分は登場してこなかった。ああ、ひょっとしたら、この映画は、二人の若い男女のラブストーリーではなく、形だけ大学を卒業しただけでなく、年増女に男にされて、青年を卒業して大人になる物語だったのかと、やっと気づきました。恥ずかしいことに、私は花嫁を奪うシーンばかりに酔っていただけでした。

 

コメント (1)
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