「政治とは権力(power)をめぐるものだ」と定義される。しかし、権力ばかりでなく、権威も必要である。悲しいことに、権力は必ず腐敗する。ゴミを隠れ蓑に格安に土地を払い下げ、「私は隠蔽していない」と怒鳴りつける。でも、日本には天皇家に日本国憲法の象徴という権威があるから、どんな腐った政治屋が首長でもどこかで救われてしまう。
自らに都合の悪いものは全部蓋をして、「メディアはフェイク・ニュース」と怒鳴りまわる。アメリカ大統領が悪漢保安官のような賎しい顔で吹聴している。アメリカには日本の天皇家のような権威の象徴はない。アメリカは「自由の国」というイメージを持つ大統領でなければ、政権そのものに権威が備わらない。残念ながら、今の彼は口汚いミスター・トランプであり、依然大統領候補を抜けきれないでいる。
これからアメリカは何処に迷走するのだろうか。不自由さも、国家権力の統制も厭わずに、国家から与えられた雇用政策の中で個人の幸福を求めるという。そこには、キリストにパンを求める人々の姿しか見えてこない。