最近、地デジのテレビ、特に民放のワイドショーを見ない。ある事件が起こると、毎日、全局同じ内容で、同じ時間で、単なる時間稼ぎ、つなぎしているとしか思えない。あるいは、もっと巧妙で、報道しなければならないことを隠すための方策かとも疑ってしまう程だ。
その代わりではないが、ケーブル・テレビの韓国ドラマを見ることがある。はじめはセットが安っぽく、衣装のセンスも野暮なので、少しバカにしていたが、見始めると、これが結構面白い。
その理由を考えると、多分ドラマが徹底してわかりやすいからだ。
韓国ドラマは、親への愛と恋人との愛の葛藤、金持ちと貧乏人の対立、財閥と庶民との闘い、ともかく、二項対立なのである。そう言えば、昔の日本も、家のしきたりと恋愛、善人と悪人、金持ちと貧乏の二項対立だった。単純な対立がある社会の方が、ドラマが成立しやすいのかもしれない。
そう言えば、最近、岸恵子の映画『レモンのような女』を見た。筋は忘れたがセットや衣装が丁度今の韓国ドラマのような程度のものだった。
が、しかし、彼女の歩き方はまるでオードリー・ヘップバンのようなきれいな足さばきだった。絶対の、普遍の、魅力というのが美人にはあるのかもしれない。