「日本には、はっきりとした支配階級が存在する。官僚、財界人、自民党員の一部からなり、すべて本質的には管理者(アドミニストレーター)である」外国人のジャーナリスト(Karel van Wolferen)の言葉だが、簡明で飾りがないだけに、得心がいく。
胸糞わるい自民党議員が威張って、大根役者の野党議員が敵役を演じて、あの延々と無駄な質問時間と、滑稽極まりない答弁で構成される国会質問という老人たちの学芸会が繰り広げられている。
その寸劇のすべては、キャリア官僚という、頭脳明晰なだけで才能も芸の欠片もない東大出身の演出家たちによって取り仕切られていく。与党も野党も、国の根幹の問題に目を塞ぎ、ただ愚民を騙してやっと勝ち得た国会議員という特権の地位にしがみついている。そうしか見えないのだ。
ところで、旧政治勢力の末裔の顔をもった現在の自民党の首領のどこに信頼をおけばいいのだろうか。でもそのお方が退場されても、誰もいないというのが、実はこの圀の政治状況でもある。ということは、この圀には政治というものが亡い、機能していないのではないだろうか。
昨年行ったミャンマー・首都ヤンゴンの裏町にて