日米比較研究をしている中で感じ始めているのが、研究協力者の参加の仕方。
日本の場合、一度研究協力を申し出て下さった後は、気が変わることは殆どなく、スケジュールの変更もなし。Eメールの返事もこまめに帰ってくる。
米国の場合、一度研究協力を申し出て下さった後、気が変わる人が多い。また直前になってドタキャンされたり(子どもが病気、身内の不幸)、郵送した質問紙が帰ってこなかったり。Eメールも何度も出さないと返事がこない場合が多い。
そういうことで、米国の方がデーターを集めるのに2倍くらい時間や労力がかかってしまう。
相手の都合や立場を考えて行動する日本の習慣が研究協力においても現れているのではないかと思う。米国の場合、自分の都合やスケジュールがまず中心なので、自分の状況が変わると研究への参加の仕方も変わってくる場合が多い。
スタンフォード大学のヘーゼル・マーカス博士とミシガン大学の北山忍博士の「自己観」の理論では、欧米文化圏は「相互独立的」、アジア文化圏は「相互協調的」と対比して説明しているが、まさにその図式が研究参加者の態度からも感じられる。