アクア5で雪組の広告塔に
「エリザベート」公演中に「世界陸上」の開会式に出る為「アクア5」を結成。
「六甲のおいしい水」がスポンサーにつき、その後はバラエティから歌番組
まで、これでもかっ と、いう程テレビに出まくり
ヅカファンにとって楽しいテレビライフを送れたと喜んでいます。
テレビの収録は休演日に行われる事が多く、ゆえに一日も休みがない状態
だったと聞きます。
それでも、最初は硬さが取れなかったアクア5のメンバーが画面の中で
品性を保ちつつよく喋ったり笑ったりするのは楽しかったし、水君の話の
うまさは誇らしかったですよ
かつて宝塚の広告塔として真矢みきとか真琴つばさらがいましたが、
その二人の遺伝子をしっかり受け継いでくれたんだなあと・・・・ (涙)
通常のトップスターとは違ってテレビやライブでは素顔や性格がよく
わかります
お姉言葉でちょっと乱暴に話しながらぐいぐい引っ張ってくれたり、
挨拶のたびに笑わせてくれたり、退団者を前にして泣いたり・・そんな
素の水夏希は人間として本当に魅力的だし、頭がいい人なんだなあと
感じました。
体育会系トップスターとして
雪組ってお稽古の時間が長いそうですが、表面的には小さくまとまって
いるというような印象がありました。
元祖・体育会系組といえば星組だったなあと思うんですが、水君がトップに
なってからの雪組はまさに「体育会系・全力で突っ走ります」な組に
変貌を遂げたような?
水君は自分の出番の合間にも下級生をチェックしてて、色々こまごまと
駄目だしをするタイプらしく、個人的には「口うるさいお姉ちゃん」という
感じに見えるんですが。(フォローしてたのは彩吹真央かなあ)
でもその口うるささは「私の事を見ててくれるんだ」という安心感に繋がり
自然と下級生がついていく・・というような状況になったのでしょう。
作品を重ねるごとに、それぞれの演じ方が熱くなっていくのが手に取る
ようにわかり。その頂点が多分「マリポーサの花」「ソロモンの指輪」
だったんじゃないかな
特に「マリポサ」「カラマーゾフ」の東京公演のビデオを見ると、ついつい
集中してしまい、フィナーレに近づく程こちらの心が熱くなっていくのが
わかります。それ程にまとまっていたんだなあと。
私たちヅカファンが宝塚に求めるもの → 団結力 この一語なんですよね。
ただ単に演技が歌がダンスが・・というなら他のカンパニーをみればいい。
でもどうしても宝塚じゃなきゃ駄目というのは、一つの組に長くいる事で
トップと組子が阿吽の呼吸で舞台を見せてくれるという爽快感に
他ならないのです
組としての団結力、トップスターを頂点とする団結力。この二つを見たいが
為に劇場に通うのです。互いを信頼しきった彼らを見る時、観客として
至福の時。
ましてや水君は「客席参加型」の舞台を多数見せてくれました
観客を大事にしてくれるその姿勢には頭が下がりましたし、ファンとして
本当医嬉しかったです。ありがとう。
コメディエンヌとして
「フィガロ」以来、水君はコメディが不得意なのかと思っていたらとんでも
ない 「君を愛してる」「仮面のメサイア」「ロシアン・ブルー」と
アドリブ全開のコメディを沢山見せてくれました。日替わりアドリブが
大好きだった私にとっては万々歳 当意即妙というか、それは
バラエティに出演する時も才能は生かされて。楽しませて頂きました。
代表作は?
1位・・・「マリポーサの花」のネロ
「ソロモンの指輪」
2位・・・「カラマーゾフの兄弟」のミーチャ
3位・・・「スサノオ」のアオセトナ
4位・・・「ホテルステラマリス」のアラン・ケンドール
5位・・・「鳳凰伝」のバラク
でしょうか?
水夏希といえば屈指のダンサーというイメージですが、不思議と
ショーでの印象的な場面っていうのがあまり思いつかなくて
「カルナヴァーレ睡夢」での彩吹との激しいダンスとか、愛原との
デュエットとか・・・そんな印象かなあ。
結構ハプニングが多かった
水君といえば、私にとっては「ハプニング」なんです。1公演せいぜい1回か
2回しか見ないのにどういうわけかそういう場面に出くわしてしまうって
事は相当失敗が多い人なんでしょう(笑)
台詞をかむなんて日常茶飯事。でも「エリザベート」でかんだ時は思わず
ドキっとしました。宙組時代「テンプテーション」のときかな?
何かを落としてしまい、お客さんに拾って貰ってたし。
「霧のミラノ」でも間違ってたし、「風の錦絵」で扇を落としてまたどきっ
アクア5でも振りを間違ってたり・・・それが楽しくてハプニングに
出くわすと「やった」とか思ってしまう私ですが。
満身創痍でもなお・・・
忙しすぎたのか、雪のトップになってからは公演毎に怪我が囁かれ、
大劇場と東京で振り付けが変わるなんて事がざらになってしまいました。
ダンスも軽いステップ系が多くて、リフトもないし。
ダンサーなのにこれは本人も辛いだろうなと思います。
トップになり、アクア5結成後は本当にお休みがなかったみたいだし
さらにメディアへ露出やらスカイステージへの出演やら、これでもかと
いう程にお仕事をこなしていた水君
さらにガチガチに硬い相手役を与えられてすっかり「水先生」になりきって
いたし。正直、心の平安なんかなかったんじゃないかな。
特に、彩吹真央・未来優輝退団のあれやこれやは激しく心を傷つけたと
思うし 性格が素直でまっすぐで、でも長女気質というか、弱みを
見せないように頑張っていたんでしょう。
雪のトップになる時もかなりプレッシャーがあった筈だし。
そんな彼女の真横に常に支えてくれる二番手と副組長がいた事が
幸いでした 二人の助力があったればこそ水トップ時代の
黄金期が来たのだと思います。
それだけに順当に譲りたかっただろうなあ・・・・・
(大月さゆちゃんにも「本当に可愛いねえ」を連発してた水君。本当は
相手役にしたかったんじゃないの?)
20年ぶり(?)の二番手退団と、色々ある相手役、さらに噂の96期の
最重要生徒が雪に配属・・・と晩節は多事多難
せっかくここまで築いて来た団結力がぷちっと切れてしまいかねない状況
ではないかと危惧する程。
劇団への貢献度、観客への思いやり、組のトップとしての管理能力
全てにおいて優れていた水夏希の最後・・・もっと歌劇団は大事にして
欲しかったと思います。
ともあれ、今後はどうするんでしょうか。
どういう人生を送るにしても、頭のよい水君の事だからきっと乗り切って
くれると思います。
銀座の母には「婚期は過ぎている」って言われたけど、これからよき
伴侶を見つけてもいいんじゃないかな?
外の世界で新しい「水夏希」を見せてくれる事を願っています。
本当にありがとう。忘れません・・・・忘れません・・・・・