姫ちゃんと一緒に見に行きました。
会場が突如ざわついたので?と思ったら早霧せいな&咲妃みゆご観劇でした。
思えば・・・前回、姫ちゃんと同じ劇場に「琥珀・・・」を見に行った時、まだ小学生でしたっけね。春野寿美礼に笑いかけられた覚えしかなく、その話ばっかりするし。
私はとにかくセットがガラガラ音を立てて動くのが嫌でうるさいなと思ってて。
でも姫ももう24歳で、「琥珀・・・」の世界観がわかるようになったのか、ひどく感動しておりました。
私は、とりあえず初演をビデオで見て、若葉ひろみのシャロンがあまりにも可哀想で大泣き。で、チャーリーの大劇場版ビデオを見て、あの硬い演技がわりと好きかも?なんて思ってしまい?「恋してしまったのだ」が大好きな曲で。
で、実際、東京公演で見た時は春野寿美礼のクロードがあまりピンとこなくて
彩吹真央のミッシェルがいいなーーって思った記憶だけで。
で、全ツを見てふづき美世のシャロンがあまりにひどくて感情移入できずっ
結果的に今に至るまで「琥珀色の雨にぬれて」というストーリーをちゃんと味わった事がなかったんですよ。
それが 驚いた事に、今回、はっきりとストーリーがわかりました
なるほど、こういうストーリーだったのか!って。
要するにこれって恋愛不条理劇じゃないですか?不条理も不条理。
クロードという一人の男性が、自分が属する階級を飛び越える事が出来ずに右往左往した挙句、全てを失った話です。
ここはさすがに望海風斗だなあと思ったのですが、ドン・ジュアンやアル・カポネをやった同一人物とは思えない程の純朴さを出して、まさにクロードのお姉さんが言う通り「純粋なの」って本当だーーみたいな?
(少なくとも春野さんや柚希さんでは純朴に見えないもんね)
馬鹿正直で優しくて嘘がつけないから恋に突っ走る時も一途。
だけど、婚約者を捨てる勇気とか覚悟もなくて、とりあえず自分に正直に生きてみた・・・一方シャロンは見栄と嘘の世界に生きて来たから余計にクロードの正直さを愛してるのよね。
舞台が始まった瞬間から、私達はクロードと一緒にドキドキして「おいおい、そこにフランソワーズが来ちゃうぞ」とか
「シャロンなんて知らないって言えばいいのにっ」とかもうばかばかっ!状態。
フランソワーズが車で飛び込んできてシャロンと一騎打ちする時には、
「シャロンとフランソワーズとどっちをとるのよっ!知らん顔するか、徹底的に庇うかどっちかにしてーー」と思っていると修羅場と通り越して、結局婚約者を捨てられなかったのかーーと・・これで落ち着くかと思ったら再会・・再会よ。
戻って来ちゃダメって言ったのにーーーでも再会シーンで思わず「やっとだね」なんて感動し、姫もそのシーンで泣いちゃって。
でも不倫だよ?不倫で感動していいのか?しかも二人でオリエント急行?
特別待合室ではクロードの「抱きたい」というセリフが・・こっちが赤面しちゃうほど馬鹿正直じゃん 誰が演じてもこのセリフでこっちが真っ赤になるとか、エロティックとか思った事なかったよねーー
世間知らずの公爵様の真っ正直な恋は手練れの女性には熱すぎたのでは?
だって、クロードはこの時点でもまだどっちを選ぶか決めてなかったのよ。
ただ、今はとにかくシャロンとオリエント急行乗ってマジョレ湖に行きたい。それしかないんだよね。
馬鹿だよ、愚かだよ。全く、どこかの内親王と一緒だよーーでそこにフランソワーズ登場で、それでもまだどっちを取ると言えずに黙り込んでしまい、女にそこまで言わせる?ってな態度。
こんなひどい男はいない筈なのに、可愛そうでねえ・・・・
「全部、終わったな」のセリフで私まで体全身から力が抜けて「あーあ」ってなってしまいました。
だいもんの活舌のよさなんでしょうかね?こんなにセリフをちゃんと聞いた事なかったなあと思って。
こういう話は男性にしか書けないと思います。
「バレンシアの熱い花」に通じる、男の都合のよさ満載の、なのにそういう男にはまってしまう女を弄ぶみたいなストーリー。柴田先生の王道なんですね。
望海風斗のクロードは純真で育ちがよくて、不器用な男で、だから真彩希帆のシャロンがかろうじて大人に見えます。
本来は真彩希帆の範疇ではない役ですが だいもんのフォローがよすぎました。
彩凪翔のルイも、今回は「そっか・・シャロンに振られちゃったのか」というのがはっきりわかり、この先どうするのかなと心配になりました。
他のメンバーは若すぎて話にならなかったなあ
(ゆみこジゴロって可愛かったのね・・とか思いだされて)
青列車とかオリエント急行とかクリスティの小説や映画などでは見るけれど、あまりぴんとこなかったけど、もしかして四季島のようなものかしら?
「岩手の中尊寺ってごぞんじ?」
「いいえ」
「そこは黄金で出来たお寺があるんですってよ・・・」
「黄金か・・・」
「この指輪と同じ」
「しきしまで行けますね」
「雪の中の中尊寺はまるで白い肌に金の指輪が光っているようだって」
「日光の・・・中禅寺湖ってご存知?」
「いいえ・・・」
「そこでは琥珀色の雨が振るんですってよ」
「琥珀色・・ですか。どんな色なんだろう」
「ああ、これ、琥珀よ」
「しきしまで行けますね」
いやいやいや・・・・でもしきしまだって庶民の私には一生無理だし。誰か山売ってお金こさえて乗せてくれーーと思います。無論、ホテル代も。そういう意味でいえばクロードって気前がいいというか。
自分の事業でも大変なのに恋敵にまでお金を出してやってさ。
姫ちゃんと「あのあと、クロードはどうなるんだろう」って話になったので私は
「きっと修道院に入りそうになったフランソワーズを留めて復縁する」と言いました。
「次はきっと君とオリエント急行に乗るから」とかなんとか言っちゃって。でも生まれた娘にはシャロンなんてつけないよね?
いやーー今まで「琥珀・・・」でここまで妄想した事ないんだけど。
DramaticS
これまた真ん中が変わるとこんなに作品が変わるのかと思う程、パワフルですごい。主題歌がここまで頭に残らなかったのに、気が付けば電車に乗りながら歌ってるよ。
二番手以下の頼りなさをぜーーーんぶ望海風斗が埋めました
何を歌っているのかはっきりわかるトップはいいわーー
何が素晴らしいって、やっぱり16場の「希望」って所でしょうか。
こんなにがんがん歌って踊って、しかもラブラブ。いいわーー
振付も素敵だし。
(だいもんが跪いたり、顎クイしたり・・・素敵です)
何でもできるトップコンビは安心してみてられます。
羽根しょって出て来ただいもんにうるうるしてしまいましたよ。
とにかくおめでとうございます!!