時は流れ・・・夢輝のあの名前を知らないヅカファンもいるかもしれないんでうすけど。
夢輝のあ・・・78期(瀬奈じゅん・檀れい・貴城けいと同期)
雪組→宙組→星組
「ガラスの風景」「バビロン」で退団
です。
代表作・・・「イーハトーブ・夢」
私、宙組「砂漠の黒薔薇」でねったんと出会い。一目ぼれし、星組「ミラ・キャット」の東京公演でのエトワールの声量と歌唱力に度肝を抜かれ、「夢は世界をかけめぐる」の女装にびっくりし、「イーハトーブ・夢」の七色の声に圧倒され、麻路さきを失い、途方にくれていた私に光を与えてくれたジェンヌとして印象が深いのです。
生まれて初めてファンクラブに入り、長い舞台評をせっせと送り、いつか彼女が羽根をしょって立つ日まで頑張ろう、本人も「いけるところまでいける」と言っていたから期待していました。
のに!「ベルサイユのばら」「プラハの春」あたりからおかしな方向へ・・・
わかる?どっちの演出も谷正純だったという事を。
ねったんが近衛兵の帽子の正しい被り方を榛名由梨さんに襲われば、まっこうから否定して怒り、「プラハ」のヘス中佐も「やりすぎ」と怒り・・・結果的に退団においこまれたのでした。
ラストの「ガラスの風景」の役なんてひどいもので、本拠地では銀協をわたれなかったし、「バビロン」では下級生で一緒に退団する朝澄けいの方が扱いが上だった。
あの退団劇で夢輝ファンは大きく傷つき、今もまだその傷は癒えていません。
彼女がその後、大きな舞台で活躍していたらそんな思いもなかったろうと思うのですが、彼女自身迷走して今に至っています。
現在は関西を中心に、そして榛名由梨さんとご一緒する事が多いようで、ある意味ほっとしていますが。
そんな彼女が浜離宮朝日ホールの小ホールでショーに出演しました。
出演者…榛名由梨・日向薫・高嶺ふぶき・水島あおい・夢輝のあ・虹乃夢華・竹守涼子
で、狭い場所だしカラオケだしセットもないし、照明もなあ・・だけど「元タカラジェンヌ」が一同に介し、歌を披露したのでありました。
私はあまりOG公演・・・それもこういう形の公演には行ったことがないので、その雰囲気にびっくりしちゃったというか。
身内ばっかり?年齢層高い?だけどとにかく高級感あふれておしゃれな方ばかり。何だかちょっと場違いのような?
でそこに立樹遥がやたら綺麗なスーツで登場。顔が派手なのですぐにわかるというかすっかり奥様になられて美しくて・・・「美しい。今日の彼女はカトレアか」といった風情。他にも泉つかさ、秋篠美帆・若葉ひろみがいたようです。
歌とトークが主体で、一応、司会はネッシーさん、でもそこに必ずちゃちゃをいれるのが榛名由梨さんで、そっちの話が面白いから本題を忘れてしまい、高嶺ふぶきに「あのーー」と突っ込まれる。下級生3人はうろたえているという感じが本当に面白かったです。
榛名由梨・・・「心の人オスカル」「バレンシアの熱い花」「ひとかけらの勇気」を披露されましたが、なんだろう・・・イントロの時点ですでにアンドレになってますし、バレンシアの時の声量がものすごくて、往年のファンはきっと涙にくれたでしょう。49期って競争率低かったの?日向薫始めみーんな40倍だの20倍だのっていってるなから「2・5倍でした」とかおっしゃってました。当時は65人も生徒がいたそうです。「ひとかけらの勇気」は・・それでも新しい曲に挑戦するってすごいなと思いました。
日向薫・・・私、生ネッシーさんは初めてだったのですがやっぱり背が高いしゴージャスですよね。現役時代はそんなに歌えていた印象はないのですが今はとってもお上手です。「戦争と平和」で榛名由梨さんと共演してたし、「ベルばら」初舞台ですしね。
高嶺ふぶき・・・申し訳ないけど体型のあまりの変わりように言葉がなく。それを衣装でカバーしようと必死感がつたわっていて。でも相変わらずずけずけいう所が好きです。「わたしだけに」を何で歌うのよーー「夜のボート」にしなさいよと思ったし、何で「愛燦燦」なんだ?と思ってしまいましたが。
一番好きな役はフランツ・ヨーゼフで次がヴァルモンだそうです。私も同じ。
夢輝のあ・・・しょっぱな「イーハトーブ・夢」でおおっときまして、以前と変わらない歌声にひたすら涙ーーだったのですが、驚いたのは「ジュピター」で、これは彼女が以前からよく歌っていた曲ですが、これって一人で歌うのは大変じゃありません?低音から高音へ、さらに高音へ・・・・といくんですが、夢輝のあの音域の広さにびっくりして、いわば、トートからエリザベートに変わっていくような声の変わり方なんです。
そして中音から高音に変わる時の震えるような声が本当に素敵で、この人が歌うとどこでも声がわかってしまう。まさにエンジェルボイスです。
もう一曲は「私が躍る時」と謳ったのですが、水島あおいとのデュエットでしたが、雰囲気出まくりでまるでトート閣下がそこにいるようでした。
こんなにも声に恵まれ、音域にも恵まれ、それでも表舞台に出ることが出来ない人もいる・・・という事が悲しい。
でもねったんは今も昔も全然変わっておりません。
今回は彼女の後ろに羽根が見えました。再評価してくれる場所はないものかと本当に思います。