よし坊のあっちこっち

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核軍縮論

2009年06月20日 | アメリカ通信
オバマが核軍縮論を唱えたのは、悪いことではない。このところ、世界はアメリカ主導の地上戦ばかりに目がいってしまったから、オバマの宣言が新鮮に映るのはしょうがない。そして、日本は、時機到来?とばかり、核軍縮運動に乗っかろうとしている。

しかし、よく考えると、核軍縮の掛け声は、核大国であるアメリカとかつてのソ連、それに一部の大国、例えばフランス等がこれ以上核保有国を作りたくないから、一生懸命核を欲しい国々を潰しにかかってきた。が、結果は核軍縮どころか、核拡散で、インド・パキスタンまで保有するようになり、更には、イラン、ここに来て北朝鮮が派手に動き回っている。

要するに、過去の軍縮の動きは全く功を奏していないと言って良い。過去の歴史から引き出される事実は寒々としたものがある。何かポジティブな動きが出来るとしたら、不幸な話だが、再び世界のどこかで、ヒロシマ、ナガサキが起こらない限りきわめて難しい、という悲しい予想が出てきてしまう。

北朝鮮が核保有を脅しのネタに国家再建を目指していることは明らかで、彼らは核保有が絶大な力になることを既核保有国の既得権から十分に学んでいるから、開発を放棄するなど、絶対に有り得ない話だ。中国がいくら声高に叫んでも、最早北朝鮮は聞く耳を持たない段階に来てしまっている。そして、今は、中国の下にいる振りをしているが、ひとたび保有すれば、中国も手が出せなくなる。

ニュースを見ている限り、北は世界から孤立している風に伝えられるが、オッとどっこい、相当数の国と国交を結んでいるから、見くびってはいけない。

もっと早い時期に、北朝鮮の動きを潰す手はあったはずで、その意味では、アメリカ、中国、ロシアの責任は大きい。

日本と言えば、戦後、唯一の被爆国として、世界にアピールをしてきたが、それで何が生まれたのか。世界の平和に貢献したのか、出来たのか。答えは、その実感は無いと言うのが正直なところ。昔の社会党が声高に非武装中立論を唱えて終わったのと似ていて、むなしさが残る。平和憲法とは聞こえが良いが、本当にこれでいいのだろうかと疑問は膨らむ。