よし坊のあっちこっち

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40年前の今日 ニクソン崩壊の始まり

2012年06月17日 | アメリカ通信
今日のUSA TODAYに40年前の今日、後のアメリカの精神構造を大きく変える出来事が起こった事を特集している。

40年前の今日、Watergateにある米民主党本部で外部侵入者の一団が捕まった。これが世に言うWatergateスキャンダルの始まりである。その一週間後、時の大統領ニクソンと補佐官ヘルドマンは隠蔽工作を相談、CIAから調査主体のFBIに対し圧力をかけようとした。その後の調査で、この時の会話が録音されていたので、連邦裁判所はニクソンに対しテープの開示を求め、事の真相が明るみに出た。こうしてニクソンは二年後に政治の世界から消えるのである。

現代史のアメリカにおいて、国を変えた出来事が二つあるという。ひとつはベトナム戦争の敗戦である。アメリカの歴史上、初めて敗戦を味わった戦争である。その後何年にも渡る社会の精神的崩壊で、強いアメリカが揺らぎ、自信をなくしていったと言う。

もうひとつが、このWatergateスキャンダル。それまで「政府」は国民には嘘をつかないと信じていた大多数の国民は、この事件で大いに裏切られたと感じ、彼らに対する見方を根本的に変える流れが出来上がったと言う。この事件の教訓を活かし、その後、政府機関の議事録の全面公開を義務付けるSunshine Actや、公僕の資産及び職歴の全面公開を義務付けるEthics in Govornment Actを立法化し、その透明性を上げて行った。

これらの効果は相当上がったが、それでもまだ足りないという。何が足りないか。それは、国民の更なる興味と、投票による国民の権利の行使で優れた政治家を選ぶ努力だと言う。

厳しさでは定評のアルアメリカでさえ、今なお、より厳しい方策を模索している。翻って、日本はどうなんだろうか。

その国の政治や政治家が三流ということは、国民が三流であることに他ならない、と言った知識人がいたが、グサリと来る言葉だ。