八ヶ岳は好きな山のひとつです。何故かと聞かれても、うまく説明できないのですが。多分、何故、山が好きなのか尋ねられて、答えに窮するのと同じかもしれません。
独特の赤く錆色した川のせせらぎを聞きながら歩くアプローチがすきなのか。
木々の合間から見えてくる、赤岳の赤銅色、横岳の切り立った岩肌に、心震わせるのか。
赤岳鉱泉の山小屋とは思えない料理(!)と温泉、そして居心地の良さか。
硫黄の爆裂火口の壮大さ、稜線に整然と並ぶ巨大なケルン、ちょっとしたスリルを味わえる横岳へ向かう尾根道。
最高峰赤岳から見晴らす南アルプスの山々の美しさか…。
多分、そのすべてと、ご一緒した人達との楽しい時間が、好きなのでしょう。 三尾伸二郎
絵は、八ヶ岳再訪時、赤岳鉱泉にて。山小屋での心地よい時間の合間に。