ぼくらの日記絵・絵心伝心 

日々の出来事や心境を絵日記風に伝えるジャーナリズム。下手な絵を媒介に、落ち着いて、考え、語ることが目的です。

私のお正月

2016年01月09日 | 日記

 お正月の過ごし方は人様々。休暇の取れる人、仕事をする人、安寧で迎えられる人、不安で年越しする人・・・。いずれにしても、正月は一つの節目。新年への踏み台となる。

 私の正月は、兄の家で兄弟とその親族の集まる新年会で始まる。久しぶりの集まりは毎年いろいろドラマがあるのですね。よく、テレビや映画であるあたりまえのストーリー。それでも飽きないもの。そんなものです。

 さて、今年の初詣は自宅近くの、小金井神社にて参拝しました。

 昔、私は初詣にはいかなかった。神頼みはしない、のような気持ちがあったようです。それでも、昨年までの13年間、茨城に住んでいましたが、会社の仕事として会社の人達と伴に新年安全祈願の参拝をしていました。その神社は、山里の豊かな自然の中にあり、冬の冷たい空気の中のたたずまいが大変気に入り、神社へのお参りが好きになったのですね。それで、初詣が習慣になったのですね。

 年末年始は、東京の日本橋界隈を散策するのが楽しみです。

 以前、私の勤める会社が日本橋近くにあり、20年間勤務していました。だから懐かしさもある。日本橋周辺は、この15~20年でものすごく変わりましたね。そんな中、昼食で老舗の洋食屋「たいめいけん」に入ろうとしたところ、平日の11時半前だというのに満席でさらに待つ人の長蛇の列。いいものは形を残すものですね

 丸善は東京に出たとき必ず寄るところです。明治2年創業、書籍や文具等、知的はものをそろえている。昔の丸善は少し敷居がたかかったようです。大正、昭和に活躍した小説家、梶井基次郎の代表作「檸檬」。そのなかに、丸善が描かれている。・・・(小説では、京都の丸善)丸善が好きでよく訪れていたが、このごろ憂鬱な時期が続きご無沙汰していた。ようやく入ることが出来たが好きな画集を手にとっても気分がすぐれない。手にしていた檸檬(レモン)を書棚に置いたまま外に出てしまう。そして、檸檬が爆発してしまったら面白いと想像する。・・・難しい小説ですが、私は、知的文化への強い憧れの裏腹の心理も描かれているように思えます。私も丸善に行くたびに知的興奮を感じます。

 私の正月は平凡でした。だが平凡でのんびりしたものだから新年への活力が蓄えられるように感じるのです。

 皆さまの新年が良い年でありますようお祈りします。 

       絵は小金井神社       2016年1月8日  岩下賢治

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