米タイム誌の、6月5日号の、カバー記事は、ダイエットの罠(THE WEIGHT LOSS TRAP)。その書き出しが、「カロリー摂取 対 カロリー消費、対比がダイエットでは常に意味あることとされていたが、それは間違いであることが分かった。」
僕は大いに興味を持った。というのは、若い頃は細身で、趣味のランニングでも軽快であったが、年重ねるに従い体重増となりつらくなってきた。最近、食事の改善である程度の成果を得ていたが、脚の故障が重なり、さらに体重減の必要を感じていた。しかし、今以上の食事の改善も運動量を増やすことは体が許してくれない。なにかいい方法がないものか、思案しているところなのだ。
タイム誌の記事内容は、この分野の最新の研究成果を紹介している。
その概略は、
① ある試験で、ダイエット試験の参加者は、かなり体重減に成功した。だが、長期的には、14名中13名が平均体重減分の66%リバウンド。内4名は試験前以上の体重増となった。その他調査でも、ダイエットによる方法と結果は個人個人で異なることが分かった。
② ある糖尿病を持つ参加者の80%がリバンウンドした。これは、体重が減る分代謝能力が落ちるからと考えられ、人間が進化の過程で飢餓に備え獲得した能力といえる。
③ 最近、糖尿病や体重増に関係する遺伝子要素があることがわかってきた。しかし、体格差への影響は3%。
④ 普段の生活で触れることの多い物の化学物質(たとえば、缶詰容器、や、レジのシートのBPAなど)がホルモンのように内分泌系に影響し脂肪を蓄積させるのでないかと考えられている。
⑤ 人体の表面、体内に生息するバクテリアが人体の新陳代謝に影響をあるのではないか見る学者もいる。
⑥ その他いくつの研究の紹介がある。
今後、①~⑥を踏まえ科学者の立場は、個々の人に対応した、ダイエットに効果的な食物に関する研究が進められることになる。
ところで、多くの人の自分の理想の体重減は、医者の薦める「体重減目標」の3倍である。現実は欲が大きすぎる。それほどの減量を必要としないケースが多い。
以上タイム誌の概略。
さて、ここで、自分自身のことを振り返る。
現在、普通の生活者として体重は平均であり支障はない。さらに体重減を望むのは、ランニングをより楽にしたいからということ。欲が大きいからなのか? それにしても、体重というのは、血圧、血糖値、そして、それにつながるさまざまな成人病にからんでくる。注意しすぎることはないであろう。
絵は、僕のいつもの朝食。ピザトースト、コーヒー、牛乳。
2017年6月2日 岩下賢治