ご近所の八重咲きクチナシ
同窓会に出席してきた。20人足らずの小さな会で同窓というよりクラス会である。
不思議なもので学生時代はそれほど親しくなかった人同士が、打ち解けて和やかに歓談するのは同窓会ならではの光景。年寄りは昔話ばかりでつまらないという人もいるが、昔話だからお互いギクシャクしないで打ち解けるというのも一つの特典である。
そんな会なら年に一回は開きたいのだが、実を言うとこうした会を開くには幹事の少なからずの献身が必要になる。手紙を出して、会場を確保して、会計を済ませる。さらに後始末の記念誌のようなもを作る、などなど。中でも最も気をつかあうのは、会場の選択だ。それなりの雰囲気があって、飲食物と費用のバランスをとるのは、宴会慣れした幹事でもなかなか難しいものだ。
そして想う、平易に使える同窓会会館のようなものがあるといいな、と。
各自治体には美術館とか、なんとか会館のような施設はあるのだが、もっと身近なもので、例えば飲食の可能な町民会館があるといい。共同体の基本となるのは、飲食のできる気軽な施設である。アルコール禁止の公共施設では何のための施設かと思う。中でも、学校が単位となって利用できる施設が良い。日本では共同体の中心は今では学校だからである。
そういう場所があり、運営が開かれていれば、子どもをめぐるトラブルなど、早期のうちに片がつくだろうし、部活などの情報交換など、十全に行われるに違いない。ヨーロッパ風にいうなら、クラブハウスと言うのだろうか。ボランティアなどの活動もここが拠点になるはずだ。【彬】