2016年8月19日付けのブログ「何処から来た蝶?」の続きになります。
2年前の夏、自宅近くで目撃した薄茶色の翅で、端に鮮やかな青い部分を持つ今まで見たことのない「蝶」。ことあるごとに気を付けているのだが、いまだその正体が不明の蝶の話です。
この夏、二つの大きな昆虫の展示会が開催されている。
① 「珠玉の昆虫標本」・・・東京大学本郷キャンパス内の、東京大学総合研究博物館にて
7月14日~10月14日。展示標本数、約4万点。
② 「特別展 昆虫」・・・上野公園の、国立科学博物館にて
7月13日~10月8日 展示標本数、約5万点。
ここに行けば、あの蝶の正体を知る手がかりが見つかるのではないかと、7月14日(土)に訪れた。両会場とも、多くの来場者で混雑していた。昆虫は、大人にとっても、子供にとっても大変な人気。僕も、昆虫少年の頃に戻り少々興奮した。世界中には珍しい昆虫がいるものだ。「蝶」探しは口実で内心は昆虫展に来たかったというところもある。
ところで、僕の探す「蝶」の標本はなかった。「特別展 昆虫」のスタッフに「蝶」の絵を見せて尋ねると、「質問票を書いていただければ、研究者から回答がある場合もあります。」の返事。「この蝶の正体はいったい何なのでしょうか?」などというのは大の大人がする質問ではないので控えた。・・・それにしても、これだけの標本でも見つからないのが不思議でもある。
2年前、あの「蝶」を見つけた時のことを思い返す。ヒラヒラと飛んでいたが、目の前の庭先に止まり、見てくれとばかりに翅を広げた鮮やかな青い色が忘れられず、しっかり記憶に留めておいた。外国種であると思のだが、何かの荷に卵か蛹で紛れ込んで日本にやってきたのだろうか。
本当に知ろうとするなら、昆虫学会、や、蝶類学会に問い合わせればよいのだろうが、そういう性格のものではない。「正体不明」のままでいて、偶然何かの縁で明らかになるほうがドラマのようではないか。
絵は、「珠玉の昆虫標本」展の目玉の一つ、ブータン国王から寄贈された、ブータンシボリアゲハ(左)と、僕が正体を探している「蝶」(右)
2018年7月17日 岩下賢治