12月12日(土)、晩秋、初冬の風情を求め武蔵野散歩に出掛けた。この日あたりは、モミジの紅葉が美しいと思い、自宅から歩ける範囲の、小金井市の、滄浪泉園(ソウロウセンエン)と、国分寺市の、殿ヶ谷戸庭園を訪れた。どちらも明治大正時代の実業家の別荘として作られた庭園。
果たして、モミジの紅葉は素晴らしい。桜の花でいうならば、満開を過ぎようとしている絶好のタイミング。
ところで、僕は、紅葉というのは、大きな自然のなかでの、赤黄色などからなる、錦秋の景観が好きである。登山をやっていた頃眺めた秋山の美しさ、また、茨城時代の山里の紅葉が好きであった。
この日、モミジの紅葉というのは、神社、寺や、日本庭園でこそ、その美しさ、日本的風情があるものだといまさらながら感じ入った次第。殿ヶ谷戸庭園では、茶室の東屋で、持参したポットの日本茶をすすりながら、ずいぶん長い間、この季節の風情を眺め満喫した。
この散歩で、今年の秋に一区切りついた思いであった。
絵は、殿ヶ谷戸庭園の東屋、紅葉亭(モミジテイ)からみた景色。その名前の通り、ここから見るモミジの紅葉は絶品。
2020年12月13日 岩下賢治