保育には、保護と成育の二面がある。
保護は子供が安心できる対人関係を確保すること。いわば子供が母親に全面的に依存する関係である。子供を保育所に預けることは保護ではない。保育所では保護はできない。
一方、成育は子供が社会化していくことを進めること。保育所から学校までいろいろな段階がある。
保育の、この二つの面で、最も大切なことは前者の保護である。だから母親を全面的に支える以外に、子育て支援はない。お金で全て解決できるわけはないが、他者がこの問題に関われるとするなら、母親に対する費用支援だけである。
と同時に、母親の保育の時間を確保してあげることが重要になる。仕事をもつ母親が多いのだから、その就業時間を半減してあげたい。8時間労働なら、4時間にしてあげる。保育に関わる絶対的期間、誕生から周囲の関係をある程度認識できるようになるまでのおよそ2年間を、その期間とするシステムが望まれる。
こうして母親に余裕を持ってもらうことが育児の基本である。
もっと言えば、余裕を持った母親は自分の子供だけでなく、広く子供の面倒を見てあげられるようにする。例えば保育機関に出向き、保育士達の仕事を手伝う。こうして多くの子供達の生育の様子に触れることで我が子の成長の様子を客観視できるようになる。
つまり子供を支援するのではなく、母親を支援するのである。このことが即、少子化対策になるとは思わないが、スタートは母親支援だ。それが結果として子供の誕生を促す結果になるはずである。【彬】
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