京極 夏彦 著 講談社文庫
私、勘違いしてました。
京極堂シリーズって、こわ~~~~いお話ではないのですね。
ミステリーなんですね。
ホラー小説かと思ってました・・・
ビックリ・・・・(笑)
何しろ表紙が怖いから、ね。
宮部みゆきさん関係からも、ずっと昔から気になっていた作家さんではありましたが、
なかなか手が出せなかったのです。(ホラーは苦手です!!!!!!!)
ただ。
あの、「ありえない」本の厚さには妙に惹かれていたんですけどねー(爆)
さて。
京極堂シリーズ1作目。
まだ本の厚さは若干厚めの普通サイズです。
物語の内容には触れてません。今回全くネタバレなしです。
読み始めて「これはハマる」と判る本ってありますが、
まさにこの作品がそうでした。
こういう文体と話運びが私は大好きなんです。
京極堂さんが余暇でやっているとしか思えない古本屋の主人ってのも、
自身陰陽師で呪術やらとにかくあっち方面にやたら詳しいのも、
阿部清明さん関係の神社の神主なのも、
話がすごーく細かくて理屈っぽいのも、
大好き!
(謎解き場面で黒の着流し云々・・・ってのはもろにY本K史さんを思い浮か・・・/エヘッ)
語り部役(?)の作家、関口氏には少々辟易しちゃいましたが、
(京極作品大好きな友人は「はったおしたくなる!」と言い放ちましたよ/^^;)
記憶が見えてしまうかなり変わり者探偵榎木津。
警視庁の刑事、木場さんなんか、いい味だしてます。
そして紅一点(って言っていいのかわかんないけど)京極堂の妹、中禅寺敦子。
彼女の唯一常識人っていうか、とてもまっすぐな感覚がほっとさせてくれる気がしました。
ミステリー自体は案外単純で、その謎解きに関しても多分普通の推理小説だと
簡単すぎる気もします。
でも、不思議なプロセスで真に迫っていくのでアキさせないし面白い。
惹き込まれてラストまで走り続けさせられました。
「この世には不思議な事など何もないのだよ。」
京極堂さん。
そう言うあなたが一番謎です。。。(笑)
何度も言いますけど、ミステリーです。
ちょっとぞぉっとする場面もありますが、確実に現実にあることです。
(現実って、本の中で、ですよ。これが実際に起こるのは絶対イヤです。許せない・・・)
表紙はとっても怖いですけど、大丈夫。
もし、勘違いしている人がいたら、手に取ってみてはいかがでしょう?
とにかく出てくる人々がおもしろい。
しかも、どうもシリーズが重なるたびに、この人たちのキャラが立ってくるようなので、、
やっぱりハマる本ですね。
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手を出しちゃった。さあ、どうしよう??って気分でいます。
東北初人さん・・・責任とって~~~(チガッ!!)
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